昨夜は何日かぶりにセンズリをした。驚くなよ、4回もだ。
僕は今、47歳である。短小包茎のオナニストだ。二十代、三十代を思えば精力はだいぶ枯れてきた。勃ちは悪いわ量は少ないわ、だいいち射精時の快感がガクンと落ちた。このていたらくではきっとどんなオナゴ（捕らぬ狸）も満足すまい。
ただそれでも、男には時として、右手（貴方が左利きなら左手）がチンコに向かってしまう夜がある。敬愛するいましろたかし先生もそんな短編を描いていた。もう今夜は寝ようと布団に入っても、またガバッと起き上がる。シコる。別に最後は大して気持ち良くもないし、放出量も雀の涙であるにもかかわらず、だ。まして今僕実家なもんで、ティッシュの処理もいちいち面倒だったり。
そこで僕は、はらださんを思ってしごいてみた。ああ、はらださん、はらださん！ が、なかなか顔が思い出せない。かろうじて瞼に結像してみても、何か悪いことをしてるような気がしてすぐ萎えてしまう……。
いつもそうなのだ。中学や高校の頃から、近くで見たこともある好きな子の顔ほど思い浮かべられぬ。仮に力業で強引にヌききったとしても、強烈に虚しくなって終わる。おちんちんを拭くだけ。そこに満足感はない。
間近で直に見たことのない芸能人やアイドルならいい。が、手の届く存在である者をズリネタにしてはならない。なぜって事後、ことのほか虚しくなるからだ……って、ああっ、姫奈ちゃん！ ひな、ヒナ、イくよ！ 顔に掛けるよッ!!……
──そんなんだから、もし幸運にも好き合った者と一緒になれた人々よ！ あなた方はその手に掴んだ幸せを思いっきり享受して、人目をはばからずチュッチュし、毎晩せっせとセッセをし、勢い余って「新婚さんいらっしゃい！」に出てノロケまくるがいい。イィーーーーー!!!!!
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