佐良志奈神社の近くの大正橋に

恋しの湯のレリーフがあります。

恋しの湯の伝説が書かれています

橋を渡ると赤い石がちりばめられています

昔千曲川のほとりにお政という綺麗な娘がいました。

ある日江戸からの長旅の途中病気で倒れていた

若い男米吉を救ってやりました。

二人は恋仲となり祝言を上げ

村人たちもうらやむ仲睦ましく暮らしておりました。

ある日の秋米吉は江戸へ用向きで旅立ち

そのまま音沙汰が無くなってしまいました。

お政は途方にくれ、

信心していた観音様に米吉の無事を一心にお願いしました。

ある夜夢枕に観音様がお立ちになり

「米吉を救いたければ千曲川の河原で赤い石を100個拾い奉納しなさい。」

と告げられました。

それからというものお政は

ただ一心に赤い小石を拾いどうにか99個の小石を見つけました。

100個目のあと1個の小石が

どうしても見つけられず悲しんでおりました。

やがて冬が来、

凍えそうな日一筋の湯気が立ち上がって

こんこんと湯が湧き出ている場所から

100個目の赤い小石を探し当てました。

早速観音様に奉納すると

間もなく愛おしい米吉が帰ったという事です。

この話を聞いた村人たちは、

この湯を「恋しの湯」(小石の湯)と名付けたという。

 

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