大阪大学・臨床医工学融合研究教育センターのシンポジウムで講演 | ながの 聖 

大阪大学・臨床医工学融合研究教育センターのシンポジウムで講演

 大阪大学中之島センターにおいて、1月8日(金)に「国際化時代を生き抜くために~迫られる国際化対応~」と題したシンポジウムに講師として参加させていただきました。私は、「地域主権時代の医療保健における国際支援の可能性」というテーマで、


1)医療の分野における多言語化など、大阪府の国際化に関する取り組み


2)大阪府の財政状況からみた国際支援との関連


3)地域医療再生計画と医療の国際化とリンクする可能性

の3つについて言及しました。


 主に大阪府下における医療観光(メディカル・ツーリズム)が財政再建の手段の一つとして、医療分野の「国際支援」を捉える発想につながるのではないかという、半ば独断に満ちた内容ですが、一定の評価は得ることができたと思っています。


 私の他に講演されたWHO(世界保健機関)医務官の高島医師は疾病根絶について話をされ、なぜ天然痘が根絶されたのにポリオや麻疹の根絶が難しいのかについて、国家や政府という枠組みはもはや限界を来している側面を紹介されながら、地方自治体や民間団体、大学など非政府の枠組みの重要性が顕在化していることを力説されました。また、兵庫県災害医療センター顧問の鵜飼先生の「緊急人道支援の実際の課題」については、先生の30年近くにおよぶ国際人道支援の経験を踏まえた紹介であり、その重みを感じざるを得ませんでした。お二人の講演は私のような浅はかな知識と経験ではなく、豊かな経験から導き出されたものであり、まさに「資源小国日本の生きる道」を示していただいたと思います。ここで得られたインパクトを、これからの活動に反映させたいと思います。


長野聖のブログ-10-01-08-1

長野聖のブログ-10-01-08-2


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