富山空港から3年ぶりにロシアへチャーター便 | 永森直人のブログ

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去年に続いて2年連続でのロシアへの訪問。でも去年と大きく違うのは富山空港からの直行便での訪問となったことです。(去年は成田経由だった)



今回のチャーター便はハバロフスクに入り、出国はウラジオストクからというものでしたが、富山とウラジオストクはかつては(2010年まで)直行便で結ばれており、その距離はわずか800km。飛行時間もわずか1時間半です。

わずか1時間半の距離にある、全く異なる文化の世界です。




初日は夕方にハバロフスクに入り、宿泊。
翌朝、ウラジオストクを訪問し、富山県と友好提携している沿海地方(ウラジオストク市を含む県のような行政府)の議会の皆様との懇談しました。
当初出席が難しいとされていたロリック議長も日程調整をし、時間を作ってくれ、伏木富山港とウラジオストク商業港との関係の深化、富山とウラジオストクの直行便の復活などの協力を要請しました。

ウラジオストク市は2012年にAPECが開催され、また2016年から3年連続で東方経済フォーラム(安倍総理やプーチン大統領も参加)も開催され、猛烈な勢いで発展を遂げており、ロリック議長からも日本からの投資の促進を求める意見が出されました。
また観光ビザの取得の緩和もなされ、観光での交流の必要も確認しあいました。


午後からはウラジオストク商業港での意見交換と見学。
我々の訪れた翌日から伏木富山港から出したコンテナ貨物をウラジオストクを経由して14日程度でモスクワまで運ぶ(シベリアランドブリッジ構想)実証実験がスタートすることもあり、実証実験への協力を要請し、またこのルートの確立(ロシア側ではHAYAICHIプロジェクトと呼んでいました)により、日本から欧州への物流の流れを変えることの重要性を確認しました。




その後はFESCOを訪問。FESCOは日本とロシアを結ぶ定期航路を運航している海運会社であり、シベリアランドブリッジ構想を進めていく上でのキーとなる会社。
シベリアランドブリッジ構想は富山県側が積極的に進めようと、やや前のめりになっているのかと思っていましたが、むしろFESCO側が積極的になっていることがわかり、今後のプロジェクトのさらなる促進を大いに期待できそうだと感じました。


翌日は、在ウラジオストク日本総領事館を訪問し笠井総領事と懇談。
ウラジオストクをはじめとするロシア極東エリアの経済情勢などについて意見交換しました。
富山県に関するもので言えば、一時期50万台程度日本から輸出されていた中古車が最近の統計では3-5万台程度まで落ち込んでいること、また日本企業が製造拠点を移す動きもあるが、極東全体の市場規模の小ささや人件費が安くないことなどから苦戦しているとの話もありました。
一方でビジネスチャンスがないかと言えば、そうでもなく、まだまだ日本企業未開の地であり、また観光についても化ける可能性もあるとのこと。富山県としても、そのあたりの現地の空気をしっかりとウォッチしていく必要がありそうです。


次はウラジオストク日本センターを訪問。
こちらでも同様にウラジオストクの経済についてレクチャーを受けました。
ここ数年ぬおいて日本人の往来が増えており、2016は8000人 2017は18000人、そして今年は25000人くらいまで伸びそうな勢いだとか。
観光地としての魅力も上がってきており将来性が高いとの認識を示されました。
また秋頃からウラジオストクと札幌を結ぶ定期便がウラル航空から就航するなど新たなニュースも耳にし、また日本とウラジオストクの航路開設に春秋航空などのLCCが関心を示しているとのニュースもありました。
富山とウラジオストクとの直行便復活に向け、引き続きチャーター便の実施、季節運行など続けるとともに、様々な航空会社とコンタクトを取っていかねばなりませんね。


午後からは、富山県からウラジオストクに派遣されているかや柏島さんのご案内で彼が現在学んでいる極東連邦大学を見学させていただきました。
同大学は2012年にAPECの会場として建設されたもので、その後に大学として活用されているものです。
学生3万人を超えるマンモス大学であり、また東方経済フォーラムの会場ともなっている建物で驚くほど立派なものでした。


この素晴らしい会場から見渡せる綺麗な庭園に、なんと富山県が送った桜の木が植えられています。これまで富山県が沿海地方と積み重ねてきた交流を証明するものでありうる非常に意義深いことです。



そのほか、サンクトペテルブルクにあるバレエの名門、マリンスキー劇場の唯一の分館があり、また将来的にはエルミタージュ美術館の分館を建設する予定もあるそうで、ますます目が離せない状態となってきていますね。

またレストランを訪れましたが、どのお店もとにかく内装や調度品にこだわりがあり、とても雰囲気が良いです。

食事もとても美味しく今後さらに観光面でも大きく交流が加速する予感がしています。