秋から冬が来る季節の歌なのだと思うけれど
深まる秋には
この曲が必ず頭の中にある
この曲には思い入れがある
この曲がリリースされる前に
CMスポットがかなり流れた
子供だった自分に
この歌は刺さった
アダルトコンテンポラリーポップスなのに
それから
松原みきが所属していた
レコード会社に入社した
もちろん彼女はもう所属を離れていたけれど
同じ会社の先輩だった実の姉の
上司だった部長が
この曲のディレクターだと知った
何か古い会社の資料で
たまたま見つけたのだけれど
この部長、とてもお洒落で粋な方だった
早くに亡くなってしまったけれど
それから会社が傾き出したころ
社員全員に企画を出せ命令が出た
自分は
真夜中のドアをリミックスして
再リリースする企画を出した
もちろん却下されたけれど
しばらくしてavexから
黒人アーティストによる
この曲のハウスバージョンが
リリースされ
クラブヒットになった
そして
それから25年程度が経過して
Jシティーポップの波が来た
この曲は再評価され
Spotifyのグローバルチャートを駆け上がった
そして
Night Tempoのリミックスもリリースされた
なので
誰も覚えていなくても
四半世紀近く前に
自分がこの曲に感じた
けして色褪せない魅力が
世の中に評価されたことは
とても嬉しい思いがする
そして
自分の中の音楽へのアンテナが
間違ってはいなかったことを
少しだけ誇らしくも思う