永田智也のロッキンロール青春論-吉田君
『リビドーの目覚めとロックの目覚めは同じ朝目覚める。』
おーぃお茶。掲載経験者。詩人永田智也。

僕は、スクスクと育ち。無事にロッキンロールロマンチック事件の舞台となる名門八代市立第一中学校に入学できた。

あたりまえかぁ。

時代は、まさに八十年代アイドルまっさかり光ゲンジ最高!!おニャン子クラブ最高!!週の真中モッコリ水曜日!!アイドル全盛期であります。

例外なく僕達の町の若者もアイドルに浮かれていたね。もちろん69(ロック)なんてなんじゃらほぃほぃである。

まだCDも無く僕は、ゆわいるレコード最後のジェネレーションである。でも僕には、兄貴がいなくってカルチャー情報には、特にうとい少年だった。八代市だしね。そんな中でもカルチャー情報は、もっぱらテツヤから仕入れていた。もちろんリビドーカルチャーもテツヤから仕入れたんだ。平凡パンチ黒木カオルの特集をくれたのもテツヤだった。ありがとさまだよ。その上にテツヤは・・・



な!な!なんとご丁寧に平凡パンチ黒木カオル特集と共にお猿遊びまで教えてくれたんだ。いきだねぇテツヤ!神だね。リビドーの神(テツヤ)様君臨だよ。『リビドーの目覚めとロックの目覚めは同じ朝目覚める。』だから僕にとてテツヤは、ロックの神様だよねよ。

リビドーの神と同時にロックの神だよ。お猿の神様だよ。



そんなこんなで僕が初めてお猿になった日、僕は、恐くて恐くて心の中で何度も何度も『おかあさんごめんなさい』って叫んだ。男子諸君なら解るよね。きっとみんなそうだったに違いないよね。初夜の日は頭は、真っ白けのけなのに…何度も何度も『ごめんなさい。』って頭の中で叫ぶんだよ。

絶対テツヤは、猿の惑星からの使者だとも思ったよ。松高地区担当のモンキーデビル社の営業マンだよ。純粋な松高地区の子供達をみんな真っ白けのけにしてしまうんだよ。その為にテツヤはこの世に生をうけたに違いない。そうだぁ。絶対そうだぁ。


そんなモンキーデビル社の営業マン。テツヤは、松高地区最大の団地高島団地に、平凡パンチ黒木カオル特集を小脇にはさんで団地のポストに黒木カオルを投函し高島団地のみんなをお猿にしてしまう気なんだよ。そうだ!!そうなんだ!!そうに違いない。そしてお猿中毒になった子供達は、高島山(空を飛ぶ鶏の集団が居る処で有名)に集められて黒木カオルとお猿遊びのとりこになった僕達は、テツヤに向かってこう叫ぶんだ。『ハイールテツヤ!!ハイールテツヤ』ってねぇ。

そしてテツヤは神になる計画なんだ。

初夜。僕は、そんな事すら考えたよ。


僕は、初めてお猿遊びをやっちゃった瞬間。右脳では、こんな妄想が走馬灯のごとく流れ。左脳では、『おかあさんごめんなさい』って叫んでいた。でもね。心の奥では、今まで感じたことが無いビートが流れていた。確かに流れていた。光ゲンジじゃなく松田聖子じゃなく。なんなんだろうこのビートは。

気になる。なんなんんだろう。この感じ。このビート。

ホワイトライオット☆ 白い暴動 ☆White Riot!!!!



初夜。その夜完全にパニクッタ僕は、恐くて涙がちょちょぎれた目で夜空を見上げた。夜空は、もちろん『銀河鉄道の夜』だった。きっとそうだった。

初夜、親父が産まれた日にばあちゃんが見た竜も夜空を泳いでたはずはだ。背中には、坂本竜馬をのっけってね。

ホワイトライオット☆ 白い暴動 ☆White Riot!!!!


僕のロッキンロールクロックは、動き始めた。
まだ、時間すら合ってない僕のロッキンロールクロック!長針は、6時を指し短針は、9分を指してたんだ。

『リビドーの目覚めとロックの目覚めは同じ朝目覚める。』

始まるよ。始まったよ。流れ出したよ。僕のロッキンロール


ペタしてね