初来日した時、友人宅を訪ねた。面識もなく、写真だけで顔を知っているネットフレンドと慣れない国で初対面のとき、家に連れて行かれて、家族を紹介されたことは今考えたら奇妙な体験だ。SNS上の知り合いとして現実で初めて会ったばかりの頃は二人とも若干違和感を覚えたけど、少し話した後に昔馴染みのような友達になった。それにしても、私の親と同じくらいの世代の人たちにとって、ネットでリアル友達を作るのはなかなか難しそうだ。本人に会うまでは信頼できないという考えは理解に難くないだろう。逆に言えば、なぜネットフレンドと現実世界の友達になることができるか。その理由は、私たちは半分現実で育った人間だからだ。

子どもの頃は周りに趣味が合う人が少ないから、自分はおかしい人間だと思っていた。しかし、人間の児童は承認欲求が強い生き物なので、多数派に入れないなら人生はややこしくなる。幸いなことに家にパソコンがあった。現実世界から離れて、バーチャル世界で同類を探すことは可能になった。そして、毎日放課後にパソコンですごく遅いインターネットに繋がって、バーチャル世界への冒険を始める。

2,000年代のインターネットは今のように情報量が多くないし、人も少ないので、いろんな課題を落ち着いて討論することができる。小学生の私は大人ぶって、高校生のネットフレンズと好きなゲームやドラマやバンドの情報を交換していた。そうして、だんだんインターネットに依存してきた。この巨大なワンダーランドで様々な同士を見つけて、掲示板に入ったり、友達を作ったり、急に思いついた小さい考えでもネットで調べたいような気分になる。調べれば調べるほど、本当の自分がわかる。つまり、セルフ・アイデンティティを意識する。しかも、同行者たちと会って、所属する集団に入った。自分は元々おかしい人間ではないことがわかった。

ますます広がっているインターネットは国境と階層の壁を越えて、全世界の人を繋ぐ。バーチャル世界の人口数も膨大になった。その結果、現実世界と同じように危険な場所になってしまう。それでも、半分現実で成長した人々は混沌の世界で自分と似たタイプの人を発見するスキルを獲得した。なので、現実とバーチャルが交わった世界で自信を持って人間と繋がっていく。