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朝8時過ぎ、ロビーに下りた。やがてUCLAのバーゾキス博士(Bartzokis)が、私たちのホテルを訪ねてきた。今回の世界一周の旅でどうしても逢いたかった先生である。彼は、世界的な脳生理学者である。アルツハイマーやパーキンソン病の原因物質・遺伝子研究の第一人者である。去年の7月にNHK取材班が、私の脳MRI写真を見せている。既に、私の脳の中は知り尽くしているのである。私は、あらかじめ福岡の鷺山クリニックで行った血液検査のデータを持参して、博士に見てもらった。すると、俄かに博士の顔がほころんだ。昇地三郎先生の長生きの原因の一つは、血液中の鉄分が低いからだ・・と、長生きと鉄の血中濃度の関係を話し始めた。
 バーゾキス博士は、男性よりも女性が長生きであることに着目して、1997年にMRIを使って脳内の鉄分の濃度や蓄積状況を測定する手法を世界で初めて開発した人である。測定を進めるにつれて、脳内に鉄分の蓄積が少ない人は、脳内の白質と呼ばれる部分の変化(老化)が少ないことがわかった。私は、他の男性に比べて、白質部分の老化が少ない。それは、遺伝子に関係していると言う。アメリカでは、かってポパイの漫画を通して、鉄分の多いほうれん草を食べるキャンペーンが行われた。鉄分は、必要な養素ではないのか・・と聴いてみた。すると、野菜の鉄分は、吸収されにくい。肉の鉄分は、90%が吸収される。現在問題なのは、政府が黙認して、市販のビタミン類にわざわざ、鉄分が加えられていることだ・・と博士は、警告している。鉄分が多いと、脳細胞同士をつなぐ連絡線の被服が破れて、情報の流れに障害が起こり機能しなくなる・・これが、バーゾキス博士の研究の骨子である。詳細は、別途報告するとして、バーゾキス博士との対面は、このページを見ていただく方々にとって耳寄りな情報だと思う。「鉄分は控えめにせよ」長生きの秘訣十か条の一つに加えることにした。
 午後は、創価学会アメリカ本部を訪問した。戦後アメリカにわたり、苦難の道を歩みながら成長してきた人や現在のアメリカ社会で人望を集めている青年たちと昼食をとりながらの歓談であった。30分ほど写真を写しながら、私の歩んできた道を解説し、その後、会館内の舞台で棒体操と黒田節を披露した。少ない観衆ではあったが、私にとっては、世界一周の「舞い初め」としては、不足のない舞台であった。2日後には、アメリカ・ロサンジェルスの「手をつなぐ親の会」の皆さんとの懇談の場所を提供していただくことになり、二重の感謝である。
 夕方6時、サンタモニカの海岸線を車で南下、ベニスビーチに。夕陽が美しい。やがて長い砂浜の延長線上に夕陽が落ちていくのを見届けた。今見ているこの太陽が、やがて日本に朝を告げるのだと思うと地球が小さく見えてきた。100歳になった今、サンタモニカの海岸で夕陽を見る旅ができるとは、予想もしていなかった事である。今回の世界一周の旅を支えて下さっている多くの皆様に深く感謝します。夕食は、マリナデレイのレストランに。チーズケーキの店と看板がある。中に入ると満席状態で20分ほど待たされた。ヨットが目に入るだけでもおそらく数千隻はつながれている。大きな船着場につながるテラスのある店である。海老・ステーキ・サラダ・・どの料理も美味い。ホテルに戻ったのは9時半を回っていた。