vs ブラウブリッツ秋田 | 永井秀樹ブログ『Wander of This Life』 Powered by Ameba

vs ブラウブリッツ秋田

ホーム沖縄でのvsブラウブリッツ秋田戦。

前期アウェイ秋田での戦いに続きsoccerの質、内容で完敗。
数回あった完全な決定機を神様仏様森本様がスーパーセーブしてくれたので何とか引き分けで終わる事が出来たが、決められてたら普通に1-3あたりの敗北となったゲームだった。
スコア、勝ち負けよりも、やはりsoccerの質、内容で完敗なのが大きな問題だ。
ピッチコンディションの問題もあり前期アウェイの前半と比べると、この日の秋田はミスが多少出て少し精度が落ちていたように感じた。それでもsoccerを良く理解しているNo.8熊林選手を中心に前期同様全くブレる事なく、ボールを大切に保持し主導権を握る素晴らしきジョージさんのsoccerを展開していた。琉球は本来ボランチである守備職人小寺を前線に配置し、狩猟犬の如く前線からプレッシャーをかけボール奪取を試みたが、試合後、秋田の選手達そして監督であるジョージさんが言ってた通りでボールを回すチームにとってはある意味思うツボであり、献身的に頑張った小寺もさすがに前半で疲れ果てていた。


これは非常に難しい問題であり考え方の問題となるが『ボールを奪われないようにして相手を走らせるか』、『ボールを奪う為にひたすら走り回るか』大きく分けると二通りになる。
前者の考え方でsoccerを考えるならば、とにかくボールを奪われない為の精度を上げる事に全力を尽く努力していけば必ず成果は出て結果は自ずと付いてくる。
後者の場合は自分達に主導権が無い段階で他力本願、相手のミス待ちとなり、ボールを奪う為のディフェンスの時間が長く体力勝負となる。
全盛期のヴェルディ、ジュビロ、現在のバルセロナ、バイエルン。ボールを保持しボールポゼッションで相手を圧倒し主導権を握るsoccerのお手本となるチームの代表格。
だいたいの展開に於いては、前半相手チームがプレッシャーをかけボール奪取に奔走し、後半体力の消耗と共に押し込まれ崩され失点し敗北。勿論稀に相手チームがカウンターから得点し怒濤の攻撃を守りきり勝利するという事もある。
勝ち負けの世界に於いて絶対に勝てるという保証は無いので確証は無いが、かなり高い確率で、さきほどのお手本の代表格のチームが勝利してきたし現在も勝利し続けている。

凄く解りやすい最近のお手本としては現在UAEで行われてるU17world cupを戦ってる日本代表チーム。先日のチュニジア戦では相手チームがマンツーマンで立ち上がりからプレッシャーをかけ続け、ボール奪取にくる中、ボールを保持し主導権を握り続けた結果、後半相手選手の殆どが疲労困憊で足がつる状態に。そして楽々崩して勝利。まさに理想的な展開だった。
96JAPAN監督である恩師.吉武先生とは常日頃soccer談義を重ね研究を続けている。
目指すsoccerの方向性が間違ってない事を世界の舞台で証明してくれてる事を大変嬉しく思う。


現在の琉球のコンセプトである“守備からのカウンターsoccer”を高めていくには、まだまだ解決していかなければならない問題が多々ある。例えば秋田戦であれば、小寺が前線からプレスをかけていく時に全ての選手が連動してなければならない。前線からボールを奪えれば確実にチャンスにはなる。しかしながら数的不利な状況で単発的なディフェンスを繰り返しても効率良くボールは奪えない。いつ何処でどのタイミングで、グループでボールを奪うかを高めていかなければならない。
そしてボールを奪ってから何がしたいかをグループで考えイメージを共有していかなければならない。
ロングボール、縦一辺倒ではlevelの高い優れた守備組織は崩せない。相手ディフェンスの位置を見極め的確な判断のもと手薄な場所を探し崩していかなければならない。
更に大切で重要なポイントは『時間を作る選手』と『時間を使う選手』の意味を理解する事。
実際、秋田戦に於いて琉球が唯一相手を崩せたシーンであり、得点に繋がった場面は、中央でガナが高い技術力で相手を交わし引き付け『時間を作り』相手DFの手薄なスペースを見つけ走り出したシュンタがボールを受け『時間を使える』状況で中央にいる棚橋にパス、秋田DFの予測力が上回っていたらクリアされていたが運良くフリーな状況でシュートしゴールとなった。
『時間を作り出す』為にボールを繋ぎ『時間を使える』選手が縦パス、ラストパス、シュートを選択する。
ゲーム中、良い展開の時はこのあたりがスムーズに行われている。逆に判断、選択を誤ると停滞する。
質の追求というのは、このあたりが重要となってくる。

ゲーム中チームが一丸となるという事は所謂全てに於いて“共鳴”するという事。
残り試合、少しでも“共鳴”する時間が増え、チームとして質の追求に取り組んでいけたらなと思う。


明日はアウェイ金沢戦。厳しいゲームになるとは思うが現況での皆の頑張りに期待したい。


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