vs SONY仙台 | 永井秀樹ブログ『Wander of This Life』 Powered by Ameba

vs SONY仙台

台風16号上陸で雨、風、激しい中、行なわれたホーム沖縄.読谷でのSONY仙台戦。


結果は1対1引き分け。
SOCCERに詳しくないメディア、高いレベルのSOCCERを知らない人間ならば、『厳しいコンディションの中、善戦し惜しくも引き分け』となるだろう。


しかし我々はプロフェッショナルでありJを目指しているチーム。
試合内容は互角以下。
うちのGOALはセットプレー崩れ。相手のGOALは見事に崩しての美しいGOAL。
残念ながら相手チームの方がやろうとしてるSOCCERが明確に伝わってくるし随所に質の高いプレーが多かった。
両チームの現段階でのSOCCERの質の差は、お互いの順位にキチンと反映されている。

【質の問題】。
例えばFW田中。練習中は勿論、試合でもくだらないミスのオンパレード。
地域リーグでも通用しない技術レベルだ。
前に起点が2つ欲しいからとの監督の意向による起用だが、相手チームがJのようにキチンとスカウティング分析を行なっていたら間違いなく全てここを狙われる。
賢い監督ならば、わざとここにパスを出させ狙えと指示を出すだろう。
これでは起点2つの狙いが、1つは相手にとっての狙い目となり、余計にFWシュンタが孤立する。

MF、DFにも質の低い選手はいる。
結局、質の低い選手のところからミスが生まれ、また、判断が遅く悪い選手の為に、リズムに変化が生まれずポゼッション率が上がらない。


自分は日本のTOPレベルのSOCCERを誰よりも熟知している。
チャンピオンチームで数多くPlayしピッチで色んな経験をして、多くの名将から色んな事を学んできた。
今でも何か疑問があると電話一本で答えを貰える数人の名将、フィジカルコーチ、ドクター、トレーナーがいる。この事は幸せに思うし本当に有難い事だ。

常に、チームレベルをJのTOPレベルに引き上げ、上で通用する為の事を基準に日々真剣に考えている。

部活のクラブではないし、アマチュアチームではない。
大人のプロチームだからこそ、妥協して、くだらない傷の舐めあいをする訳にはいかないし、そんな暇はない。


尊敬する経営者、幻冬舎の見城社長の座右の銘でもある「小さなことにくよくよしろよ」という格言。
「神は細部に宿る」という建築家の言葉は仕事にもあてはまる。つい、見過ごしてしまうものにこそ、事を左右する鍵がある。

“小さなこと”はSOCCERの現場でいうところの質の追求にあたる。
小さなミスが命取りになり大事な試合に負けた経験が無い人間は、平気でミスを繰り返し、周りもまたミスが気にならない。
しかし、経験した事のある人間や向上心の高い人間は、くだらないミスを許せないし“小さなミス”の重みを理解している。


具体的な質の追求。
止める、蹴る、という基本の追求。
パススピードをもっと上げなければTOPレベルでは通用しないし、パススピードが上がればコントロールの技術も上げなければならない。

そしてポゼッションの意味を理解する事。
何故ボールをKeepするのか、何の為にボールを回すのか。
最終的にはGOALを奪わなければならない。その為にボールを回す。効果的な縦パスが入らなければ相手は崩せない。
バルセロナが実践してるように、全員が連動して動き、ポジションを替えボールを受けてKeepしなければ上手くボールは回らない。各々のポジションに拘るがあまりボールを効果的に受ける事が出来なければ何の意味もない。


とにかく徹底的に質に拘り追求していかなければ選手は成長しないしチームも成長しない。
ただ走って守って、勝ったの負けたの引き分けただの言ってるだけでは先に繋がるモノが無い。



今シーズン、チームとしての節目の大事な記念試合を無様に負け、前期天皇杯シードも取れず、天皇杯1回戦で大学生に負け、JFL現在10位。
開幕前に監督が掲げた『ポゼッションに拘り相手を圧倒し魅力あるSOCCER』で完勝した試合は残念ながら未だ一度も無い。


低迷理由。色んな人から色んな事を言われる。驚くほど皆よくわかっている。
いずれ、来期に向けて低迷理由は全て正直に書く。
陰険なカメレオンも暴いていかなければならない。


シーズン残り8試合。
優勝という目標は消滅した。

残り試合の中で結果、内容、共に誰もが納得し満足出来るゲームを戦いたい。


毎回同じ事の繰り返しになるが、心ある戦えるMemberでやるしかない。

Jの素晴らしさを知る人間の一人として、チームの“心ある仲間”をJの舞台に何としても導いてあげたい。


最後に…
若くして海外で戦う素晴らしき同郷の侍の向上心の高さを示すMailを紹介したい。

ブンデス初GOALを祝うMailを送ったところ、彼から来た返信は、『メール有難うございました。まだまだ満足せず頑張ります。もっと上目指して。』
ニュルンベルク.清武弘嗣だ。

世界のTOP舞台で1GOAL2アシストしても満足する事のない彼の向上心。本当に素晴らしい。


海外で活躍するという夢を実現出来なかった人間として彼らに自分の夢を託し、心から応援したい。

彼の更なる活躍を期待する。



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