一緒に住んでいる家に帰ると、ずっと自慢の恋人は私に引っ付いて着いてくる。


保乃「もう、どうしたん?笑」


?「別に〜」


手を洗う時も着いてくるし部屋着に着替える時もじーっと見てくる。今日のひいちゃん何かがおかしい...


疑問を持ちながらリビングに戻ってテーブルを見ると私の写真集が一冊置いてあった。


保乃「お、見たん?」


ひかる「見た!」


即答の明るい声が返ってきた。
後ろを振り返りひいちゃんの顔を見るとものすごい可愛い笑顔を浮かべていた。


保乃「どうだった?」


ひかる「可愛かった」


そう言ってひいちゃんは私を正面からぎゅっと抱きしめた。


ひかる「カメラマンさんずるい」


ふふ、かわいい。今日はやけに素直。


保乃「撮影してない間もずっと楽しかった」


ひかる「もうその話しないで。前言ったじゃん」


そうだ。発売される1週間前に沖縄と北海道で過ごした思い出話をひいちゃんに聞かせたんや。
そしたら「保乃ちゃんが楽しく過ごしてる間、私は1人で寂しかったの」って怒ったんだ。
あの時のひいちゃんすごい可愛くてドキドキしたなぁ。


保乃「んふ、ごめんごめん」


私が頭をぽんぽんすると手首を掴み、ソファーに座らせた。


ひかる「ねぇ保乃ちゃん」


保乃「ん?」


ひかる「何冊買ったと思う?」


保乃「何冊やろ...1冊?」


ひかる「ふふ、10冊!!」


保乃「10!?」


言ってくれればあげたのに10冊も買ってくれるとか優しいし可愛すぎる。


ひかる「うん!お店に置いてあったもの全部買った〜!」


遠回しに誰にも手に取られたくないと言っているのだろう。本当ひいちゃんは...


保乃「私の事好きすぎやなぁ、」


ひかる「っ、」


私の笑顔に弱いことは知っている。目の前のこの子は世界で一番照れ屋さんだ。


保乃「ひいちゃんが好きなカットはどこなん?」


ひかる「全部」


おおっ、即答。ドヤ顔でそんな言われても、


保乃「特に!」


ひかる「全部違った良さがある」


ダメだ。負けた。


保乃「あはは、ありがとう」


ひかる「私に勝てる日はないよ保乃ちゃん」


まるで私の心を見透かしたように言ってきたひいちゃんは目の前にあったお茶を1口飲んだ。


保乃「どうかな」


私はそのままひいちゃんをソファーに押し倒す。


ひかる「っ、保乃...ちゃんっ!」


抵抗するひかるの手を掴んで目を合わせた。


保乃「ひかる、」


下の名前で呼ぶと一気に顔が真っ赤に染まる。


ひかる「な、なに///」


保乃「明日の仕事何時から?」


ひかる「午後だけど、」 


保乃「...じゃあいいよね」


ひいちゃんの返事なしに服に手をかけるとその手を少し強く掴んだ。


ひかる「ベッド」


保乃「ベッド?」


かわいい。少し意地悪したくなる。


保乃「ベッドがどうしたの?」


ひかる「...ベッド、行きたい」


下から見上げられているため上目遣いになっている。はぁ、、ほんまにかわいいな。


保乃「よし、行くで」


ひかる「えっ!?ちょ!!」


お姫様抱っこして寝室まで運んでいく。暴れるもんだから落ちちゃうよ。


保乃「暴れんといて」


低めの声で言うとすぐに大人しくなった。
きっとこれ以上逆らうとこれから激しくされるって自覚しているんだろうな。

寝室へ着くと私はシーツの上にゆっくりとひいちゃんの体を乗せた。扉を閉め、電気を暗くしてそのままひいちゃんの上に跨る。


保乃「かわいい」


目を泳がしているひいちゃんの髪の毛を耳にかけて口を寄せた。


保乃「大好きやで


夜はまだまだこれからだ。
思う存分楽しもうじゃないか、







end.