付き合って2年記念日に運良く休日が取れた。

 

 夕方、理佐が運転する車で理佐に夕日が綺麗に見えるという絶景の海に誘われた。



理佐「出発するよ?」



由依「うん、お願いします」



理佐は右左を確認し、アクセルを踏んだ。


真剣な顔して運転する横顔すごい好き。



由依「かっこいい、」



理佐「え?笑」



見惚れてしまい本音が口から自然に出てしまった。



由依「んーん。なんにも無い」



理佐「なんでよ笑、いま私の事かっこいいって」



由依「言ってない」



理佐「えー、嘘つけ」



由依「ほら、信号見ないと」



理佐「もう、」



由依「んふふ笑」




他愛ない話をして、1時間ちょっとで着いた。



由依「ありがとう」



理佐「はーい、ちょっとまってて」



由依「え?」



理佐「すぐ戻ってくるから!」



理佐はそう言って私の頭を撫で車から降り、走ってどこかへ行ってしまった。



由依「っ/////」



頭ぽんぽん急にやるとか心臓持たない。

1年なのにまだ全然慣れないよ、、、




理佐「ごめん、お待たせ」



約3分くらい待たされ、後ろに何かを隠している。


由依「ううん、」



理佐「はい、どうぞ」



理佐は缶ホットココアを私に差し出してきた。



由依「え、ありがと、」



私が前に飲みたいやつって言ってた飲み物だ。

わざわざ買ってきてくれたのかな、



理佐「冷えるから、」



嘘だ。理佐はそうやっていつも別の嘘をつく。



由依「私が好きって言ったから買ってきてくれたんだよね、ありがとう」



理佐「えっ?」



由依「バレバレだよ」



理佐「っ、、」



由依「あはは笑、行こ?」



トランクからレジャーシートを出し、理佐と一緒に海に向かう。



理佐「由依には一生敵わないなぁ」



由依「そう?笑」



理佐「浮気とかしたら秒でバレそう」



由依「なにそれ笑、浮気しないでよ?笑」



理佐「うん笑、私は由依だけだよ」



由依「/////」



理佐「顔赤い」 



由依「もう...私こそ、理佐に敵わない」

 

 

理佐「どうして?」



由依「そうやってすぐ照れさせるような言動行動してくる。さっきの頭ぽんぽんだって!」



理佐「頭ぽんぽんだけで照れたの?笑」



由依「そうだよ、ばか」



理佐「やっば、可愛すぎでしょ」



そうやって、すぐ優しく微笑まないでよ、。



視線を海に向けると、オレンジ色の夕日の光が海に反射していた。



由依「めっちゃ綺麗...」



理佐「でしょ?」

 


心が浄化されていく。一生ここに居たい。



理佐「よし、じゃあ、ここに敷こう」



レジャーシートを理佐が敷いてくれ、私はその上に座った。



理佐「大切な日に、一緒に見たくて」



あぁ、私はなんて良い恋人を持ったのだろう。



由依「嬉しい。ありがとう」



理佐「ううん」

 


由依「私、理佐で良かった」



理佐「え?」



由依「どんな時でも私に寄り添ってくれるし一緒にいて楽しいし、他のメンバーといちゃついてる所見て嫉妬とかするけど、その不安を話し合いとか行動とかで取り消してくれるし、、」



理佐「うんうん」



優しい目で頷いてくれる。何で、涙目になるの。



由依「あーーーー、待って」



泣かないように必死で上を向き、手で仰ぐ。



理佐「大丈夫?」



由依「ごめん、っ、」



瞬きをした途端涙がぽろぽろと出てくる。



理佐「泣かないでよ〜」



私が必死に手で拭っていると、ぎゅっと抱きしめてくれた。



由依「理佐...、っ...」


 

理佐「あんまり人いないから」



一定のリズムで背中を優しくトントンしてくれる。こういう所も、好き。キリがないかもしれないけど、理佐の全部が好きなんだ。



由依「ごめん、もう大丈夫、、」



落ち着いた頃、目を見たくて言いたいため、体から離れる。



理佐「ゆっくりで良いよ」



由依「気持ち悪いかもしれないけど、っ、理佐の...理佐の全部が好き...」



理佐「由依、、」



由依「だからこれからも、両思いだと...嬉しいです」



理佐「ずっと両思いだよ。」



理佐は私の手を取り恋人繋ぎに変えた。



理佐「永遠にお互い支え合っていこう?」



由依「...私で、いいの?」



理佐「もちろん!この世でたった1人の、小林由依じゃないとダメ」



感情が忙しい。キュンキュンするし、涙も出てくる。



由依「私がいなかったらどうしてたの、、」



理佐「んー、体力が尽きるまで地球上のどこまでも探し回ってた、かな?笑」

 


由依「そんなのすぐに疲れちゃうよ」



理佐「バレー部なめないで!!笑」



由依「んふふ笑」



理佐「来世でも来来世でも来来来世でも!!」



そう言って悪戯そうな笑顔を浮かべ、1口水を飲んだ。




しばらく滞在し、日が落ちる頃に車に戻った。



理佐「ねぇ、由依」



由依「んー?」



理佐はシートベルトを外して身を乗り出し、ちゅっと軽いキスをしてきた。



由依「っ/////」



理佐「ずっと、したかったから、」



由依「ばかっ、」



理佐「んふふ笑、帰りケーキ買っていかない?」 



由依「うん買う」



理佐「そうと決まれば〜?」



「チーズケーキ!」「タルトケーキ!」



理佐「まじかぁぁぁ」



由依「揃わなかったね、、笑」



理佐「もう2つとも買お!笑」



由依「いいよ、賛成」



理佐「よーし、じゃあ出発します」



理佐は私のシートベルト確認をしてから車のアクセルを踏んだ。