?「も〜、なんでそんな子犬ばっか見るの〜」
1つ年上の彼女がぎゅっと抱きしめてきた。
私が子犬の可愛い動画ばっかり見て自分に構ってくれず拗ねているのか私の頬っぺを後ろからつんつんしてくる。
由依「ん〜、理佐やめて〜」
理佐「だったら私のことも構って」
由依「ちょっと待ってもうすぐで終わるから」
理佐「うーん」
諦めてしまったのか私の体を離し、どこかへ行ってしまった。
しばらく子犬同士が戯れているシーンを見ていると突然後ろから「わん」という声が聞こえた。
振り返ると、犬の耳をつけた理佐がしゃがんでいた。
由依「えっ、理佐?」
可愛すぎる。何だこの破壊力は。
理佐「構ってわん」
普段そんな事を絶対に言わない彼女に思わず戸惑ってしまう。
由依「待って待って、え?」
理佐「私も子犬になったら構ってくれるのかなって…わん」
「わん」が可愛すぎて思わずスマホを落としてしまう。
由依「あ、」
拾おうとしたが先に理佐に拾われてしまった。
由依「理佐わんこ、返して?」
理佐「嫌だ、わん」
由依「んふふ、可愛い」
思わず可愛すぎて思い切り抱きしめた。
理佐はそれを待っていたかのように圧迫されるくらいにぎゅーっと力を込めてきた。
由依「んん、きつい」
理佐「あ、ごめん」
由依「あれ、語尾にわん付けないと普通の理佐になっちゃうよ?」
理佐「あ、間違えた、わん」
由依「あはは笑」
頬を赤くするその姿が可愛すぎて本当にキュン死してしまう。
由依「子犬に嫉妬しちゃったの?」
理佐「...わん」
小さく頷いたため恐らく「うん」だろう。
それにしても子犬に嫉妬って、可愛すぎだ。
由依「動物に嫉妬してる理佐わんこ可愛いね」
理佐「っ/////」
急に照れくさくなったのか耳を外してしまった。
由依「え〜、取らないでよ」
理佐「なんかからかってるもん」
由依「からかって悪いの?笑」
理佐「私の方が年上だよ!」
由依「あっはは笑、そうだねごめんね」
理佐「でも年齢なんか関係ないから良いや」
そう言った理佐は私に顎クイをしキスをしてきた。
由依「/////」
理佐「由依は不意打ちが好きだもんね」
由依「さっきの可愛い子犬とは大違い」
理佐「今は?」
由依「下心ありまくりの狼」
理佐「下心なんかないよ由依ちゃん、ひどいな〜」
由依「あるくせに」
理佐「ないって、」
由依「まぁどっちでもいいや...」
私がキッチンに向かおうと足を進めるといきなりバックハグをして首筋を舐めてきた。
由依「んっ、もう、いきなりなに!!」
理佐「夜、楽しみにしてていい?」
不器用な理佐はこうしていつも確認を取ってくる。
由依「嫌って言ったら?」
理佐「また後日にする」
優しいなやっぱり。好きなところの1つ。
由依「嘘だよ。いいよ、楽しみにしてて」
私が微笑むとニンマリと笑顔になった。
まったく、可愛いのかかっこいいのかよく分からないよ。
理佐「ねえ!由依もこれ着けて!」
由依「嫌、絶対に嫌」
理佐「あー、待てー!」
家の中を追いかけ回るのは日常だ。
やはり一軒家にしといて良かった。
理佐「絶対捕まえてやるからなぁ〜」
由依「上等だよ」