理佐「だめ!やだ!」 


出掛けてくると言っただけなのにドアの前で通せんぼされる。


由依「もう、どうして?」


理佐「そんな薄い服装だと襲われる!」


由依「襲われないって!同窓会に遅れちゃうからそこどいて?」


理佐「ねえ本当に嫌なの!男いるんでしょ?!嫌だよそんなの!」


由依「ただの同級生だって!」


理佐「もしかしたら由依のこと好きかもしれないじゃん...」


シュンと顔を俯いて泣きそうになっているその姿はまるで見捨てられた子犬みたいだ。


由依「それは無いよ。私よりも可愛い人いるからたくさん」


理佐「だったら...私も行く!!!!」


由依「はっ?」


頬を膨らませて、うるうるした目で訴えてくる。


理佐「私がお供したら問題ないし...」


由依「それはさすがにダメだって!」


理佐「なんで?」


由依「色んな意味でだめ」


理佐「んー、じゃあ私の服着てって」


そう言って、理佐はリビングに向かった。

今のうちに逃げる手段はあるがさすがに理佐に申し訳ないし、帰ってきたら逆に襲われるだろう。


理佐「これ、」


腕時計で時間を見ていると、突然フワッと優しい香りがした。


由依「パーカー?」


理佐「うん。これすごい暖かいんだよ?」


由依「んふふ笑、ありがとう借りるね」


理佐「うん!」


まったく...可愛すぎる。


由依「そろそろ行ってもいい?」


理佐「いいけど、絶対自分に危機を感じたら私に電話するんだよ?!終わったら私が迎えに行くから連絡するんだよ?!お酒は極力飲んじゃだめだよ??由依酔ったら甘えん坊になって男たち寄ってくるから...」


由依「んふふ笑、分かった。全部約束する、」


理佐「うん、最後にひとつ」


由依「ん?」


理佐は私の腰に手を回し、唇にキスをした。


理佐「行ってらっしゃい」


由依「...うん。行ってきます」


今度は私が不意打ちキスをすると顔を真っ赤にして髪の毛を触った。


由依「帰ったらたくさんイチャつこうね」


理佐「...ばか!/////」



私は理佐の照れ顔をめいいっぱい見てから急いでお店に向かった。