友梨奈said


スタッフ「はーい、今から予防接種をするので、名前順で並んでくださーい!右側、1期生、左側2期生という形でお願いします」


友梨奈「あー、トイレ行って予防接種を受けないのも一つの手だな、」


私は周りを確認し、そっと楽屋を出ようとした時、


?「はーい、捕まえたー」



後ろから両腕を捕まれ、背中を押され、列に並ばさられた。


すぐさま後ろを振り向くと、不敵な笑みを浮かべている理佐がいた。



理佐「葵、友梨奈が逃げないように見張ってて」



葵「了解ー、てち?逃げないでね?」



後ろにいる葵が私に問いかけてきた。


なんでよりによって葵なの...優しいけど力は案外強いんだから、、、



理佐は失笑すると、速やかに自分の位置に行った。



このままだと注射しなきゃいけない。

どうしよう。この早い足で逃げるべき?いや、逃げたとしても私よりも倍足が早い理佐に追いつかれる。だめだ、もう。。。



?「友梨奈さんなんか案考えてるんですか?笑」



左側にいる松田里奈に声をかけられた。

この子はなんでもお見通しなのかな。
敵わないや!



里奈「図星〜笑」

 

友梨奈「ち、違うしー!」


前を見ると虹花とスタッフさんがお話をしている、もう始まっちゃうよ、、


もうここは、、!!!



友梨奈「あー!!!UFOだ!!空に飛んでる!」



私はみんなに聞こえるようにわざと大きな声を出した。そのおかげでみんなの視線は空にいっている。


よし、今のうちに、、!!



私は楽屋の扉を目掛けて全力疾走をした。


運良く扉が空いていたため、私は無駄に止まらなくて済む。


後ろを振り向くと、理佐の顔が鬼のような顔をしていた。



理佐「このぉぉぉ!!バカ友梨奈!!」
   

こわっ、、、

  
友梨奈「注射怖いよー!!」



私は必死に走った。



楽屋を出て廊下を走っている時、前からこばが来た。


なんでこばがいるの?!


あ、そっか。スタッフさんが声かける前トイレ行くとか言ってたっけ。


 
由依「てち?!どうしたの?!」


理佐「あ、由依!!友梨奈捕まえて!!」


由依「え!?」


廊下の幅が狭いため、こばは腕を伸ばした。


私は頑張って止まろうとしたけどなかなか足が止まらないまま、こばを押し倒してしまった。



由依「...わっ!?」



私は今、こばに床ドンをしている状態。


こばの目に釘付けになってしまい、体が動かない。 


こばの顔は見事に赤面していて、私の目を逸らした。


理佐「もう!友梨奈っ!!」


理佐は私の服を引っ張り、こばから離してくれた。


理佐「由依、手伝って!」


由依「えっ?、あ、あ、うん!!////」



すると理佐とこばは私の両腕を掴み、楽屋に向かった。


横目でこばの方を見ると、目が合った。



友梨奈「あの...ごめんっ、////」


由依「うん、だ、大丈夫...っ」


なんだろう、胸がドキドキがする。


理佐「あんた、スタッフさんに怒られるからね?!」


友梨奈「だって注射痛いんだもん...」


理佐「もう由依がいてくれて良かったよ...」


そう言って理佐は呆れたふうにため息をした。


楽屋に入ると、スタッフさんがギロっと睨んでいた。


スタッフ「平手、お前最初に注射やるか?」


友梨奈「えっ?!い、いやです!」


スタッフ「じゃあ大人しく列に並んでろ!!」


友梨奈「は、はい...」



スタッフさんに怒鳴られ、私はシュンとしたまま列に並んだ。



葵「てち、注射はあっという間だから大丈夫」


友梨奈「でもずーっと痛いじゃん...」


葵「じゃあ、やらなくていいんじゃない?」


友梨奈「...え?」


葵「その代わり、インフルになっても知らないからね」


友梨奈「それはやだ...」


葵「じゃあ素直に注射されな!いい?」


友梨奈「はーい...」



葵と喋っているうちに私の番はもうすぐだ。



葵「てち、怖くないから」


友梨奈「でも痛いじゃん、跡が残るよ...」


葵「触らないでそっとしておけば、そんなに気にすることないよ」


友梨奈「...うん、わかった。ありがとう」


葵「いーえ」


葵はそう言って私に微笑んだ。


ほんとにここ最近葵、大人になった、


?「平手さーん」


お医者さんから名前を呼ばれ、私は重い足取りで向かった。


意外にもお医者さんは男性ではなく女性。

優しそうな顔をしているため私の怖さは少し無くなった。


友梨奈「あ、あの。ゆっくりでお願いします」


医者「了解。力抜いて大丈夫だよ」


私に微笑んだお医者さんは針を出してきた。


私は針を見た瞬間下を俯き、堪えるしかなかった。


やはり、痛い。

注射用の保護パッドを貼られ、私の目を見た。


医者「よし、終わりましたよ。お疲れ様でした」


友梨奈「あ、ありがとうございました...」


私はお礼を言ってからみんなの元へと向かった。



虹花「もう、てち大騒ぎしないでよ...笑」


目の前に現れたメンバーである石森虹花が私の肩を呆れながら押した。


友梨奈「いって...しょうがないじゃん!怖いんだもん!」

虹花「やっぱりバブちゃんだ」


友梨奈「バブちゃんじゃない!!」


スタッフ「石森、平手。静かにしろ」


虹花「あ、すいません...」


友梨奈「ごめんなさい」


私達が謝るとスタッフさんはため息をつき、列の様子を見た。


虹花「もう!てちの声が大きいんだよ」


友梨奈「虹花が喋りかけてきたんでしょ!」


虹花「それはそうだけどさ...」


友梨奈「どっちも悪いってことで」


私は虹花にそう伝えて楽屋から出ようとした時、後ろから誰かに注射された所を強く押された。


友梨奈「痛い!」


後ろを振り向くと、欅坂の女王様がいた。


理佐「痛いんだ?笑」


友梨奈「っ、なに!べ、別に痛くないし!」


理佐「ふーん」
 
 

理佐は唇を尖らせるともっと先程より強くぎゅってしてきた。


友梨奈「ぅ...」


理佐「なんでそんなに涙目になってるの?」


友梨奈「ばか、ドS!」


理佐「ごめんて、悪気はなかったから許して?」


首を傾げて謝る理佐があまりにも可愛くてすぐに許してしまう。


友梨奈「分かったよ...」


理佐「んふふ笑」
 

友梨奈「ふふっ笑」



理佐が微笑むと私まで微笑む現象はなんだろう。



end....


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ゆう さんからのリクエストでした!

ありがとうございました🙇‍♀️



新型コロナウイルス、甘く見たらいけませんよね。

国内で5000人越え...すごく恐ろしいです。


皆さんも不要な外出は控え、手洗いうがい消毒などしっかりしてください。


消息するように、、