ハナ 奇跡の46日間 | 名越稔洋オフィシャルブログ「とりあえず乾杯デショ。」by Ameba

ハナ 奇跡の46日間

このまえ見た映画の話です。

龍が如く極2の紹介はしないのかって?

そちらはもうちょいしたらやります。

しばしお待ちを。


というわけで、久々に映画の紹介。

前回はイーグル・ジャンプという映画を

紹介しました。

前回と言っても、それも今年の1月だから

かなり前ですよね。。。

ともあれ、あれは実話が題材の映画だった

んですが今回の「ハナ 奇跡の46日間」も

実話を基にした韓国映画です。


時は1991年。今から26年前。

第41回世界卓球選手権が日本の千葉で

行われました。


世界卓球選手権というくらいですから

当然、各国から代表選手が一堂に集うわけ

ですが、その中でもひときわ大きな注目を

浴びるチームがありました。


それは朝鮮半島南北統一チーム「コリア」

今の国際情勢を鑑みれば考えられない話。

ですが、かつてそれは本当に実現しました。


現在でも中国は卓球大国ですが、

当時、特に女子は最強を誇っていた時代。

世界選手権でも団体では既に8連覇中。

その大会でこの奇跡的に誕生したチームの

中でダブルスを組むことになった北朝鮮と

韓国の女子選手たちの実話こそが、

この映画のストーリーです。


題材がスポーツということもあって、

韓国映画特有のジメッとした暴力性や、

暗さは全くありません。笑いもある。

むしろ見はじめてしばらくは緩い感じの

演出が目に付いて「ハズレかなぁ」とさえ

思ってたんですが、、、


泣けます。

展開的にわかっているのに、泣けました。

爽やかに泣けて、爽やかに笑えて、

じっくり泣いた後、辛辣なエピローグへ。

そして色々考えさせられます。

でも辛辣さだけが残るのではなく、

確かな希望が心にしっかり残るラスト。


軍事境界線という政治家が作った

避けられない現実を

選手たちの魂が超える展開に

きっと心が揺さぶられます。


とにかく久々のオススメですよ。


特にぺ・ドゥナの熱演は凄いの一言。

寡黙な北朝鮮の選手役はどハマりです。

作品時には30半ばのはずですが、見た目は

20代、いや、19歳と言われても信じる。

日本でもポン・ジュノの「グエムル」等で

多少馴染みもある女優さんですが

最近はハリウッド進出もされてます。

彼女の変幻自在さは本当に凄い。


ちなみに「ハナ」とは人の名前ではなく

韓国語で「ひとつ」という意味だそうです。

それを知るとまた泣ける。

DVDなどで見かけられたら、是非。