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Artist:手蔦葵(てしまあおい)
Album : Collection Blue
Date : 2011/11/09
[tracklist]
1 この道
2 真夜中のメリーゴーランド(大橋トリオwith手嶌葵)
3 光
4 エレファン
5 奇跡の星
6 いまを生きて
7 テルーの唄
8 The Rose
9 Can't Help Falling In Love
10 Because (菅野よう子×手嶌葵)
11 虹
12 月のぬくもり
13 徒然曜日
14 流星
■一言コメント
天使の声に包まれて、傷ついた羽を休めましょう。
■ここ聴きドコ
この方2,3年前からその存在は存じてました。私は当時「新手の大貫妙子だね」程度で、しっかりと聞いたことがありませんでした。大貫妙子さんはシュガーベイブ時代からの大御所アーチスト。その声は唯一無二の存在。近年のJ-POPの中で大貫妙子色を感じる数少ないアーチストなのが「手蔦葵」と言えます。
「声」についてだけ比較すると、大貫妙子さんが「悲しみ」だとしたら、手蔦葵は「母性」。歌い方に似ている部分がありますが、その発声法と声から伝わる「情緒」に違いがあると感じます。この声は「天性の宝」となるもの。アーティストとしての存在もこの「声」が根本にあると思います。
詳しくは知りませんがこのアルバムは近年の彼女の活動の集大成。どれも映画やCM等で聞いたことがある曲ばかりを集めたBESTアルバムです。このアルバムを通じて彼女の音楽史を感じつつ聞き入りました。
聞いていて感じるのは、通常「曲」はメロディ、コード等をモチーフに作品へと仕上げていくのが大半。でも彼女の場合「声」が先に存在し、この「声」を活かすにはどんなメロディー、どんな曲がふさわしいだろう?というモチーフが先にあり「声」に合わせた作品作りが行われていると思われます。
まずノックアウトさせられたのが、1曲目「この道」。単なる童謡です。しかし、彼女のこの母性を思わせる天使の歌声でポツリ、ポツリと歌いだされると、そのメロディーの1フレーズ1フレーズが胸に押し迫り、涙が込み上げてきます。とてもノスタルジックで夕方の空を眺めながら家路につく子供の頃を思い出させる歌とメロディーです。
その後も続々と感動の歌声は続き、4曲目の「エレファン」は「黒猫のタンゴ」を彷彿させます。悲しいゾウの物語を切々と歌います。5曲目「奇跡の星」で大きな母性で母なる地球を歌い上げます。さらに7曲目「テルーの唄」、これは宮崎アニメ「ゲド戦記」のテーマ曲。この曲も現代の童謡といえる曲作りとメロディー。日本人の耳に染み込んだことと思います。という風に一気に駆け抜けていくアルバム。
お風呂に入りながら聞くと瞑想しちゃいそうな曲達です。
■歌
天使の歌声。天性の宝。声の為に曲がある。そう思わせる圧倒的存在の声です。この声に合う曲なら、その曲の良さを数十倍に広げて行くことでしょう。
■楽曲
先に「声」ありきです。なんでもいいから彼女に歌わせれば良いというものではありません。この声を活かせる素敵な「曲」を用意する必要があります。演奏ははっきり行ってオマケ。聴こえてきません。必要なのはこの声に合う曲です。このアルバムは「ハマリ曲」が多いですが、2曲目の大橋トリオとのコラボ曲「真夜中のメリーゴーランド」が地味に年相応の女の子感で出ていて、とってもキュート。
■評価
サウンド:★★
歌 :★★★
曲 :★★
買い得感:★★