こんにちは。

 

習志野市 女性限定料理教室 「Nadi 世界の台所」のEmiです。

 

 

つい先日、イスラム教徒の断食月(ラマダーン)が終わり、イスラム圏にいる友人たちが断食明けのお祭りイードを楽しむ写真がSNS等で続々と届いています。

 

バングラデシュに住んでいたころは、私はこの断食月がとても好きでした。

 

ラマダーン期間中、日の出前の食事を最後にその日の断食を日没まで行いますが、その時刻は毎日変わります。

 

その為、その時間を知らせる大音量のサイレンがモスクで鳴らされるのですが、私が住んでいたマンションは外国人が殆ど住んでいなかったので、サイレンにプラスされてマンションのセキュリティスタッフが各世帯にインターフォンを鳴らしてくれていました。

まだ外が真っ暗なのに半ば強引に起こされると、どの家にも明かりがついていて人の気配を感じます。

その一体感がとても心地よく、好きでした。

 

この時期はイフタールという断食明けの食事(日没後の食事)があるのですが、ご近所さんや友人などで差し入れたり、もらったりをします。

 

私も毎年必ず、同じフロアの三世帯と近所のモスク、マンションのセキュリティスタッフには必ず一度は差し入れをするようにしていました。

 

このやり取りが各家庭の味がわかって、私はなかなか好きでした。


私の分析だと、斜め向かいの家は料理上手で、向かいの家はお手伝いさんが作っていて、隣の家の奥さんは料理が苦手のようでした。

 

隣の家からの料理は、ちょっとビックリするものも多くて、それはそれで楽しみでした。(因みに一番ビックリして覚えているイフタールメニューは既製品のサンドイッチの唐揚げでした)

 

向かいの家はお手伝いさんが作っているとどうしてわかったかと言うと、以前にイフタールを持って行くとそこの家のおばあちゃんお手伝いさんがあからさまに嫌な顔をして、ご主人に聞こえぬよう私の耳元で
「来年からはやめてね。私がお返し作るの大変だから・・・」と囁いてきた事があったからです。(笑)

 

 

でも、引っ越した当時はまだマンションの誰とも親しくありませんでした。


ラマダーンに入る直前に夜通しお祈りする日には各家庭で伝統的なお菓子をご近所に差し入れする、と聞いて頑張って作ってみたのですが、その年は誰もうちのインターフォンを鳴らしてくれず、作ったお菓子を眺めながら寂しくなった事もありましたよ。

 

今では笑い話ですけどね。

 

 

これがその時のお菓子の写真です。

ケーキは私が勝手に追加で作ったものでしたが、左上と右下のお菓子が向こうのお菓子のハルワです。

どちらも豆で作った、日本の練り切りにも似た美味しいお菓子なんですよ。