7月23日付 読売新聞 第9面(経済欄) ニュース解説
(元記事についてはこちら→http://job.yomiuri.co.jp/news/ne_10072303.htm )
どうなる菅経済政策
経済財政白書
深刻デフレ懸念
「高齢者の就労」提言
23日に発表された2010年度の年次経済財政報告(経済財政白書)は、輸出や政府の経済対策がけん引役となって景気が持ち直す一方で、「日本だけが主要先進国においてデフレ状況にある」との認識を示した。デフレの要因である慢性的な需要不足を解消するため、法人税の実効税率の引き下げを通じた経済の活性化や、高齢者の就労促進による消費拡大などを提言した。
(宮崎誠、松原知基)
◆サービス価格下落
政府は昨年11月に日本経済が再びデフレ状態にあると宣言している。白書では、2000年代のデフレより、今回の方が深刻さを増していると分析した。商品に加え、サービス価格も下落したことが今回のデフレの特徴で、価格下落の品目の割合は09年の1年間だけで30%程度から60%台半ばまで急増したとのデータを示した。
また、09年度の完全失業率5.1%は、需要不足が解消していれば2ポイント程度は改善し、3%台にとどまっていたとの推計も明らかにした。
◆課題は内需拡大
デフレ脱却に向け、白書は、「家計を中心に据えた内需拡大の道を探ることが課題」と位置づけた。
内需拡大への具体的な方策としては、高齢者が働いている世帯の方が無職世帯より消費水準が高いとの分析を示し、高齢者の貯蓄が消費や投資に回りやすくなるための環境整備の必要性も指摘している。
勤労者整体については、休日数が1日増えると1か月の消費支出が約1%増えるとの推計から、「有給休暇の完全消化で、大幅な個人消費の拡大が可能」と結論づけた。
財政悪化に警鐘
危機的な財政状況に正面から切り込んだのも今回の白書の特徴だ。「過去20年にわたり、我が国は財政の持続可能性を失っている」と率直に認め、打開策を探っている。
名目国内総生産(GDP)比で見ると、日本の歳入規模はアメリカと並び低い水準で、税体系も景気に左右される法人税が中心となっている。このため白書は、「現在の歳入構造のままでは、膨大な債務残高を返済する能力は乏しい」と断じた。一方、「消費税収の動きは各国とも安定している」と記し、間接的に消費税率の引き上げの必要性を示した。
法人税については、経済協力開発機構(OECD)諸国のうち、実効税率が20%以上30%未満の国がGDP比で最も法人税収が大きいとの分析だ。実効税率が低い国のほうが、企業の競争力が増して税収も上がる「法人税のパラドックス(逆説)」を示し、40.69%と世界でも突出して高い日本の法人税率の引き下げを促した。
【2010年度経済財政白書の骨子】
▼我が国の景気は、外需と経済対策に牽引されて着実に持ち直しているが、自律的回復には至っていない。
▼現在のデフレは、バブル崩壊後の需要部不足状態が続いたことが要因。
▼過去20年にわたり、我が国は財政の持続可能性を失っている。
▼法人税や所得税よりも、消費税をベースにした税収の方が安定的。法人実効税率の引き下げは、必ずしも税収を低下させない。
▼消費活性化のため、高齢者の就労促進が重要。現役世代では、労働時間の短縮や住宅取得の支援が課題。
【識者に聞く】
「財政」考えさせる 伊藤元重・東大教授
需要不足と家計の消費の関連など、これまでしっかり分析されてこなったテーマに踏み込んだ。財政の持続可能性が悪化していることを受け、財政破綻について読者に考えさせる内容になったことも評価できる。
だが、新成長戦略に沿ったテーマを取り上げた部分は、物足りなさを感じた。医療や環境などの分野で、具体的にどういう政策で雇用を生み出し、新技術が生まれるかについて詳しく分析してほしかった。メッセージを込めた内容にすることも今後の課題だ。
デフレ分析 物足りず 土居丈朗・慶大教授
緩やかなペースであっても我慢強く財政健全化の努力を続けることが必要だという強いメッセージが読み取れる。新成長戦略に沿った部分には興味深い分析が多い。白書という公式文書で、「法人税パラドックス」に正面切って言及したのは、勇気ある姿勢と言える。
物足りなかったのは、デフレギャップの傾向についてを分析しているが、焦点が実体経済に偏りすぎている。日銀の金融政策が、マクロ経済にどういう影響を与えたかについて、もっと議論する余地があったはずだ。
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「正しい現状認識が正しい解決策をもたらすわけではない」という証拠とも言うべき、突っ込みどころが満載過ぎる「経済面」の解説記事。
白書の解説でありながら、実際にはその主張に沿った「提灯持ち」とも言える、考察も分析もないヒドい記事内容に疑問を持たなかった宮崎・松原両記者の知性を疑いたくなるが、実際はデスクが書き直せたかも知れないので「バカ記者」と断定するのは遠慮しておく。
しかし、それにしてもあまりの下らなさにクラクラしてくる…。これをネットで公開しないのは読売新聞の良心なのかも知れないとすら思いたくなってくる。
これを書き起こしている俺も大概だがなwww