ELTE大学日本学科で日本語を教えている内川先生と、阪上先生が、「ニハハ・クラブ」という名前で日本人とハンガリー人の交流会をしています。日本語を一生懸命勉強していながらなかなかそれを使う機会がないハンガリー人学生達に生きた日本語を話すチャンスを、という思いで始めた会です。。
その会が、2008年3月6日の午後5時~7時30分すぎまで、ELTE大学I棟の104教室で開かれました。
開始10分前には、アストリア駅そばのバーガーキング前に、学生が日本人ゲストを迎えにきてくれます。

「はじめまして、今日はお越しくださいまして、ありがとうございます。楽しんでいってください」



と、それはそれはとても流暢な日本語で、丁寧な挨拶をしてくれました。
会場に入ると、既に日本語を学ぶ学生さん達が、我々日本人の登場を待ち構えていました。
学生だけで、ざっと30人以上はいたでしょうか・・・(正確な人数が分かれば、教えてください。。)
そして、ゲストの日本人は、15人ぐらい。もうちょっといたかな。。
我々、なでしこ会のメンバーも初参加しました。
内川先生の司会で、会はスタート。まずは、ゲーム「フルーツバスケット」。
教室の机を全て壁際に寄せ、椅子をぐるりと並べます。
問題・・・「めがねを掛けている人」
めがねを掛けている人は即座に違う椅子に座りなおさねばなりません。
学生たちも、しっかりと日本語を聞きとって動きます。10回ほど繰り返しました。
日本人の中にも、ええっ、と戸惑いながら、オニになる羽目になった人も・・・。
学生の一部は要領を掴んだようで、「隣の席にパッと移る」技を披露していました。


ゲームが終われば、しばし歓談。学生さん達は、日本人ゲストに積極的に話しかけてきます。
中には日本語を学び始めたばかりの学生もいますので、流暢に話せる学生が通訳する姿も。
多くが日本の「アニメ」「マンガ」「ゲーム」「ドラマ」が大好き、それがきっかけで日本語を学んでいるとのこと。日本人のゲストと最新ドラマの話題や芸能人の話で大いに盛り上がっていました。



次に、学生の一人が、イースターについての話をしてくれました。


ご存知の通り、イースターはキリスト教の祭事ですが、ハンガリーでは、男性が女性に水(香水)をふりかけ、女性は男性に卵を渡す、という慣習があるそうです。恋人には赤い色の卵を渡すならわしだとのことでした。
そして、みんなでイースターエッグ作り。



用意したゆで卵にクレヨンで柄を描いていき、
専用の染色液に浸すと、卵の殻の色が変わり、クレヨンで書いた柄がきれいに浮き出るのです。
本来、染色液は、たまねぎの皮をひたすら煮詰めて、そこに色素を加えていろいろな色を作り、そこにデザインした卵を浸して作る、ということを、学生の一人が教えてくれました。













また、男性が女性に香水をかけるのは都会の人たちがするらしく、田舎にいくと、バケツの水をバシャ~っとかけるそうですよ。水浸しになるお祭りですね・・・。
最後に、男性陣と女性陣に分かれて、このイースターの慣習を体験することになりました。男性は女性にイースターの詩を読み、水をかけ、女性のほうは卵(この日は作った本人のお持ち帰り!)と甘いものを渡します。
詩は日本語とマジャール語の2種類ありました。一人の学生は、マジャール語の詩を全て暗記していました。「毎年同じ詩を読むから」だそうです・・・
その詩を読み終わった後、コップに入った水を、女性の頭に流しました。
これには、日本人の女性陣、びっくりです!!

冷たいし、水が背中伝っていくし・・・
一応、水掛けていいですか、と聞いてきたのですけどね。いいよ、と答えたのですが。。。
やっぱりびっくりしました。


時間はあっという間に過ぎてゆき、教室が借りられるギリギリの時刻直前にお開きとなりました。
まだ話したりない学生達のために、日本風に「2次会」の場まで外のお店に設けてあり、
ニハハ・クラブの夜はこれから・・・のようでした。

日本人ゲストの中には、在ハン組のほかに、春休みを利用した長期旅行中の学生さんたちが何名かいました。
日本からの旅の途中でこのイベントに参加できたことは、彼らにとって、印象深い思い出になることでしょう。
もちろん、わたしたち「なでしこ会」メンバーにとっても、最高に楽しい時間でした。
みなさん、ありがとうございました。 (高橋・記)