皆さまこんにちは。
古代インド占星術のEmmyです🍵

古代インド占星術の世界観の大きな特徴として、死んだ者の魂はまた違う肉体を持って生まれ変わるという「輪廻転生」の概念がある事が挙げられるのではないでしょうか。

死んだら全部終わり…ではなくその後の生に繋がっていく…という価値観はとてもロマンチックでありつつ、見方によっては永遠に続く苦しみとも捉えられるでしょう。

生きる事は死に向かう事。
死を迎えた後また新たに生を頂く。
そしてまた死に向かう…。

その永遠に続く苦しみから抜け出すためにヒンドゥー教では魂の輪廻から抜ける事、すなわち「解脱」を目指すのですね。

今日はそんな輪廻転生、カルマと古代インド占星術の関わり、考え方をお伝えしようと思います。


*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚゚*.。.*゚゚*.。.*゚


インド占星術で「カルマ=業」といえば「土星」でしょう。
土星はダイレクトにカルマを表します。

(カルマの本来の意味としては行為、またはその行いの結果を表しますから、良い悪いカルマ両方含みますが、今回は主にパーパカルマ=悪いカルマを主軸にお話しします。)

ですが他にも人間のカルマを支配する惑星があります。それは「ラーフ」「ケートゥ」です。

神話で土星の部下として登場する二人は、人間に前世のパーパカルマを現実に実らせ、収穫=体験させようとします。人はカルマを現世で体験する事によって清算でするのですね。


「ラーフ」は人間の悪いカルマを清算させるために、その人のクンダリー上に現れます。


簡単に言ってしまえば、ラーフがいる部屋がその方の前世のパーパカルマなのです。

ラーフは人間にパーパカルマを清算されるためにその部屋に現れ、そこでトラブルを起こすのですね。逆説的ではありますが、ラーフがトラブルを起こしてくれるお陰で私たちはパーパカルマを消費する事が出来るのです。


トラブルが起こるのは誰だって嫌ですが、遅かれ早かれいずれは皆実らせなくてはいけない業です。私達人間はこのような世界線の中で生きているのですね。


ではラーフの反対側にいる「ケートゥ」は何をするのか?

面白い事に、その人のパーパカルマが解消されていくと、自然とケートゥのいる部屋が活性化していきます。ケートゥは本来「無欲」を表す部屋ですから、その部屋の象意に対して不満足、無欲を感じるものです。ですが、カルマの清算が進むと自然とケートゥのいる部屋の意識が高くなるんですね。とても面白くないですよね。


ラーフの欲望から離れ、対向のケートゥへ向かう事が、人間の心の平安、幸せへの近道なのかもしれませんね。


今日はこの辺で。