今日は清酒製造過程において、もろみの濾過で副産物としてできる酒粕について少し
酒粕は濾過前のもろみに含まれている不溶成分が濾過によって塊になったものであり、この不溶成分とは、主にもろみの中で溶けきらなかった米や増殖した酵母などでできている
酒粕の色は少しくすんだ肌色をしており、ちょうど試験管などで培養した酵母の色と同じである。言ってもほとんどの人は試験管培養した酵母の色なんて見たことないと思うが
酒粕はアルコール度数が約8%程度あり、意外と高い。また味はやや甘く、もろみ同様に果実様の香りがほのかにする。
酒粕はもちろんそのままでも食品として成り立つが、熟成させて酢にしたり、はたまた酒粕中のアルコールを蒸留して酒粕焼酎にしたりと用途は広い。
酒から酢が作れると知ったときは結構驚いたが、簡単に言うとこれは酢酸菌というエタノールを食べる細菌の力を借りて、アルコールを酢酸に変えてしまうらしい。
もう一つ酒粕の美容成分もかなり調べられているそうで、良く杜氏の手は綺麗という言葉を聞いたことがある。確かに現場で作業していると酒粕を触る機会も多く、自分の手もつやを取り戻してきてる気がする。
ちなみにもろみを酒と酒粕に分ける工程について、大きな酒蔵などでは圧搾機という機械を使い、機械制御で自動化している一方で、大吟醸酒など高級酒については袋釣りという昔ながらの方法を用いて濾過をしている所もある。この辺は酒質にかかわる面白い所なので次回また詳しく話したい。
では今日はこんなところで