劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像』(日本、2025年)
を観た。
長野県の国立天文台で職員が襲われる事件が発生。
所かわって東京では毛利小五郎に警察官時代の旧友・鮫谷浩二から連絡が入る。
久しぶりの鮫谷との再会を楽しみに小五郎は蘭とコナンを連れ、待ち合わせ場所を訪れるのだが
鮫谷は何者かに銃撃され・・・。
2026年のコナン映画『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』を鑑賞したあとで、
サブスク解禁されたコナン映画を再鑑賞。
まずは昨年、2025年のコナン映画の本作から。
▼公開時のレビュー
2026年映画との比較
23年は黒の組織×灰原哀をメインに据えた『黒鉄の魚影(サブマリン)』、
24年は怪盗キッド+服部平次&遠山和葉に焦点を当てた『100万ドルの五稜星(みちしるべ)』
というファン垂涎かつ派手な作品の後だったので、
この『隻眼の残像(フラッシュバック)』は毛利小五郎+長野県警三人衆がメインで、
すこし落ち着いた作品という印象だった。
ただ26年『ハイウェイの堕天使』はメインの萩原千速がコナン世界の新入りで
ファンがつく前のタイミング、思い入れを感じるまで至らないほどの登場回数であり、
しかもバイクアクションに振り切った作品であることから、
相対的に『隻眼の残像(フラッシュバック)』はちゃんとストーリーがあったな・・と公開当時よりは好感がもてた
スタッフファーストなOP
今作は一般的なアニメ映画ひいては実写映画でもあまり見ないようなOPのクレジットの入れ方をしている。
OPのクレジットはわれらが「原作 青山剛昌」から始まることはセオリー通りだけど、
その次に「脚本 櫻井武晴」から始まりスタッフの方々の名前が続いていく。
そしてスタッフの方の名前が続いたあとに「江戸川コナン 高山みなみ」と演者のクレジットが始まる。
こんなOPクレジットは見たことがない。
確かに脚本からCGから画作りの随所にこだわりを感じるけど、
OPでこの仕様は思い切っている。
もっと言うと、キャラの絵に名前(江戸川コナン)と表記するアニメはよくあるけど
OPで声優さんの名前も表記するのは異例な気がする。
犯人の超人的スキル
あらためて観返すと、ワニを襲撃して逃走する犯人のバイクスキルは萩原千速並だし
この作品のバイクアクションもかなり格好良いよね。
バイクスキルだけでなく、銃の扱いは毛利小五郎並だし、あの毛利蘭をも追い詰める体術も何もかもが凄すぎる。
暗殺者、殺人者としてのスキルは作中屈指では?
そんなスキルを有しているけど、見た目が予想外でギャップがあるからなおさら際立つ。
幼馴染3人組の恋愛関係
コナン世界では親密な関係といえば幼馴染だし、幼馴染たちがハイパーインフレ状態。
今作の長野県警三人衆もまた幼馴染であり、
目を負傷して隻眼になった、本作の主役・大和敢助と上原由衣の恋模様も見どころのひとつなんだけど
ここでコナン世界の幼馴染恋愛の法則に気付いた。
コナン世界の幼馴染3人衆は、三角関係にならない!
今作でいうと、諸伏高明は由衣のことを好きにはならないし、どちらかというと勘助のほうが好きそうだ。
工藤新一(男性)、毛利蘭(女性)、鈴木園子(女性)も幼馴染だけど、園子は新一のことをまったく恋愛対象として見ていない。
逆もしかり。蘭の想い人としてしか扱っていない。
毛利小五郎(男性)、妃英里(女性)、工藤有希子(女性)の3人もそう。
美女に目がない小五郎は、有希子のことを恋愛対象として見ていない。逆もしかり。
少年探偵団のリアル子ども、
元太(男性)、光彦(男性)、歩美(女性)も光彦は歩美ちゃんを好きそうな時期はあったけど
元太は参戦してこない。元太はうな重に夢中。
ラブコメに三角関係はテッパンの設定なのに、
どの幼馴染たちも三角関係にならないのは青山先生の美学なんだろう。
総評
雪山のCGは見ごたえがあるし、ワニ!ワニ!と終始取り乱しているおっちゃんが
ためらいもなく氷の下の冷たい川に飛び込んだり、身を挺してコナンをかばったり
抜群の銃の腕前を披露しているので、おっちゃんの正義感やフィジカルの強さが見せ場になっているのが良いよね。
いつもぐうたらしているのに体が動くおっちゃん。さっすがー!
犯罪者ではなく制度を憎む犯人のねじれた発想は、再鑑賞してもしっくりこない。
高明は頭脳派かと思いきや、意外に動けるのも良いよね。
勘助と由衣の恋物語は好きにやってくれ。



