『舟を編む』(日本、2013年)

 

を観た。

出版社・玄武書房では新たな国語辞典『大渡海』の刊行計画を進めていた。

営業職がしっくりこない馬締は、定年退職を控えたベテラン編集者・荒木に引き抜かれ後継者として

辞書編集部へ異動するのだが・・・。

 

 

なんって良い映画なんだ。沁みる。

 

辞書を作るために新たな言葉と出会って、それをカードにしたためる。

辞書作りに欠かせない「用例採集」がなんて浪漫があるんだ・・・!と感銘を受ける。

カードで言葉を集めるなんて、それが仕事だなんて夢みたいだ・・・と憧れながら画面を見ていた。

 

一見すると地味で、出版社からしたら赤字部門である辞書編集部。

それもそのはずで、この『大渡海』刊行には15年もかかっている。

その間の人件費もかかるわけだし、出版して大ヒットにつながるジャンルでもない。

 

スポットが当たらない場所で黙々と、でも時には虎視眈々と作業に取り組む。

静ながらも情熱的な仕事ぶりや人間模様に胸打たれる作品。

 

 

 キャスト

 

まず松田龍平がはまり役というか馬締くんその人にしか見えないし、

軽薄に見えるけど行動派で、彼なりのやり方で編集部を守ったオダギリジョーも最高。

この頃のオダギリジョーがかっこよすぎ。

びっくりする。

文化系っぽいのにワイルドだし、美男。とくに目と唇と顎が素敵。唯一無二。

この作品でオダギリジョーの魅力にとりつかれて、これからしばらくはオダギリジョーが出ている映画を見ようと決めた。

 

そのオダギリジョーと男女関係なのが池脇千鶴で、わたし池脇千鶴が大好きなんだよ。

作品の前半は90年代なので、

その当時のソバージュと青いアイシャドウ、コンサバなカーディガンと一人で時代をしょった出で立ちをしている。

あんまり似合ってない。でも良い。

出演しているだけで映画の格がぐっと上がった気がする。

 

オダギリジョーと池脇千鶴がカップルなのも好み。

 

加藤剛演じる老国語学者もいいわ。

風格が違う。

 

 

一生かけられる仕事に、20代で出会えるっていいなぁ。

 

「用例採集カード」

 

嘘みたい。物語のなかに存在するみたいな実在のアイテム。

素敵すぎる。