『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(日本、2023年)

 

を観た。

戦後間もない日本。

製薬会社に勤める戦争帰りの水木は、創業一族が住む村へと赴き、

鬼太郎の父親・ゲゲロウと交流が生まれるのだが・・・。

 

2023年公開当時は女性を中心に話題になっており、

「ゲゲ活」という言葉も聞いたほど。

 

AmazonPrimeで鑑賞。

まず、鬼太郎の父親の話であり鬼太郎誕生以前の物語なので、鬼太郎について何も知らずに鑑賞しても問題はない。


んー。


人里離れた村での因習という金田一耕助作品のような世界観で、

犯人の動機や背景、忌まわしき風習、黒幕の正体など、

あらゆるギミックに既視感がある。

ここで描かれているような要素が好きな人は好きなのかも。

 

戦争で体のみならず心にも深い傷を追っている水木という人物が

作中で何度も戦時中のことを思い出すような描写は

探偵役は無色の存在である金田一作品とは異なり、情緒的な人間ドラマも感じられて

そこも良いのかな。

 

良い意味で湿っぽい話なのに、絵柄が現代的なのが好みじゃなかったし、

見どころはある作品だとは思うけど、一部界隈でムーブメントになるほどの魅力は感じ取れなかった。