3月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:1538
ナイス数:27

 

佐野洋子『役にたたない日々』

 

だからさぁ、佐野洋子さんには絶対にかなわないんだって!お手上げ。 

ものすごい感性。

あっけらかんと大胆な人に見せてものすごい教養だし。降参。 

この本はエッセイだけど、小説だった絵本だって何だって、

佐野洋子さんの文章にはいつでも新鮮な驚きがあるし打ちのめされる。 

露悪的に切り込むわけじゃないのに、いちいち胸がすくし、

行き止まりでもちゃんと出口を見つけてくれるような気がするんだ。
読了日:03月29日

 

中勘助・作、安野光雅・絵『銀の匙』


文と、安野光雅さんの絵がえもいわれぬ粋なコンビネーション。 

注釈が各頁の下段に記載されていて、中にはイラスト付き説明もある親切設計。

非常に読みやすい。 

質素で硬派なストーリーときめ細かい文章に、洒脱な和イラスト。

静かに染み入る情緒があって良いなぁ。
読了日:03月24日

 

平野レミ『野菜の恩返し』


レミさんの野菜レシピ本。 レミさんは文章も好き。

平仮名と漢字のバランス、ひらくセンスが魅力的だなぁ。 

「ブロッコリーのたらこソース」は頁を開いてびっくりのインパクト抜群レシピ。

立ってるものが倒れちゃうのは仕方ないでしょ。ってそりゃそうだけど。 

食べれば一緒で、あえて包まないロールキャベツや餃子も、発想がどこまでも自由。 

料理はもっと思いつくまま楽しんでいいんだなって思う一冊。
読了日:03月13日

 

 

土井善晴『おいしいもんには理由がある』

 

日本各地の、その土地に暮らす人の食文化を訪ねるエッセイ。 

美術のナビゲーターのような語り口で、土地柄や縁の文化を紐解いて食に繋げる土井善晴さんの記述が素晴らしい。

食レポに留まらない。 

脈々と受け継がれるおいしいものの中に込められた美意識に、ページをめくるたび心華やぐなぁ。 

日本の食文化って本当に素敵だ。
読了日:03月09日

 

ダニイル・ハルムス作、増本浩子訳、ヴァレリー・グレチェコ訳『ハルムスの世界』

 

ロシアの不条理文学作家ハルムスの作品集。

1頁から4頁ほどの短い作品がずらり。

ふんだんにハルムスの世界を味わうことができる。 

全部がちぐはぐでペテンに思えるような滑稽さも、

論理的思考ではなく神秘的思考で世界を認識したという訳者の解釈がシャープ。 

「<なぜみんなが私のことを天才だと思うのか・・・>」が一番好き。
読了日:03月04日

 

越川慎司『最強の時短仕事術46』

 

オフィスで活用できる仕事術というよりも、

生活習慣を整えて自身のパフォーマンスを上げようとする試みが中心。 

11時までに会議体を行うというのは、良いなぁと思った。
読了日:03月04日

 

横山信弘『キミが信頼されないのは話が「ズレてる」だけなんだ』

 

仕事上の報連相のコツ、上司からの指示内容をうまく咀嚼するためのノウハウが詰まった一冊。 

四コマと大きな文字で構成されているので読みやすい。 

部下として上司の指示内容を正しく受取って実行する、というのが会社員としての第一歩だよね。

その第一歩でつまづく前にこの本で心得を知っておくのは良いなぁ。 

新社会人~若手向けに特に役立ちそう。
読了日:03月03日