『天使禁猟区 東京クロノス』1巻

 

天使禁猟区の、20数年ぶりの新シリーズ。

天禁は世代でいうとわたしの少し上の世代がドンピシャだけど、

わたしも20年前、中学生の時にハマりにハマりまくった作品。

天禁は、確かに主人公二人には苦難が待ち構えているものの、天界の問題は解決して一件落着だった。

新章ではどんな展開になるんだろうと思ったら、

表紙の少年は、刹那ではない。新主人公である久遠。

無道兄妹はまだ出現していないし、行方不明になっているらしく、新章に絡んでくるかも不明。

んー、不穏。

ラファエルの生まれ変わりは美貌の女子高生になっているようで、

そうそう天禁の転生は異性になることもあるんだよねって、この作品の世界観はやっぱり魅力的だ。

 

『天使禁猟区 東京クロノス』2巻

 

主人公勢は一新されたように思える新章で、

メインキャラとして活躍するミカエル。

ミカちゃんは、ラファエルを探しにやってきて、ラファエルの生まれ変わりと出会う。

人気キャラ・ベリアルもちゃんと登場する。

そして魔王も。

これからどうなる。

 

『凪のお暇』11巻

 

我聞の好意にいよいよ気づいちゃった凪。

・・・11巻にしてやっと気づいたけど、大島凪って大島渚から着想得てるし、

我聞の慎二は相米慎二だ・・・。

夕さんの章も、夢を探すことが夢というのも若けりゃ笑い飛ばすこともない。

んー。マーくんの業は、読み進めると予想外な方向に転んでいった。

そうそう、田舎の人間関係って切れたはずの縁がうっかり繋がって上下関係が刷新されないし、

新しく出会う人と新しい関係を築いていけないのがつらいよね。

 

 

『ワンピース』108巻

 

この巻は、くまの過去エピソードに号泣。

どこまで優しくも不遇なんだ・・・。辛すぎる。

イワちゃんと幼少期からの昔馴染み。

イワちゃんは子どもの頃から行動力と頭脳がピカイチですごいなぁ。

イワちゃんとくま、ジニーとの関係は、

エース・ルフィ・サボにも通ずるような幼少期の絆。

冒頭に出てくるマキノさんの子どもの父親はいったい誰なんだろう・・・。

 

 

『彼女は宇宙一』

 

谷口菜津子さんの短編集。

んもう、最高!!!!

ままならないよね~、恋とか気になる人との関係とか。

しっかり共感するのに、日常の閉塞感を打ち破ってくれる。

抒情的でセンチメンタルにしすぎないところが谷口先生の良さだよなぁ。

どこまでもポップに、暗い淵から引き揚げてくれる。

表題作が一番好きだな。夢中になれよ、ぼーい。ただの地球人がよ。

 

 

『ウスズミの果て』1巻

 

地球外生命体"断罪者"の襲来によって人類が淘汰された世界。

"断罪者"の 襲撃や瘴気から逃れた人間の探索と、瘴気の温床となるご遺体の回収を生業にしている

"永遠の子"の物語。

ジャンルものだよね、こういう作品はたまに読みたくなる。

HARTAっぽい作品。

 

 

『長い道』

 

こうの史代さんが三ページで描く、風変わりな夫婦の小宇宙。

この構成の作品は初めて読んだ。

一話完結のような二人の日常が、三ページでずっと続いていく。

 

『ぐりとぐら』が大人になったみたい。

無邪気で楽しむだけで暮らしている二人。

それでも、大人の事情がちゃんと存在しているのが良い。

 

甲斐性なしのろくでなしの壮介どののもとに、

飲み屋で知り合った父親同士のちょっとした口約束で、

本当におヨメに来た、のんびり屋の道。

壮介どののろくでなし加減も絶妙で、妻を売り飛ばそうとしたり厄介払いしようとしたりする。

それでも、道とはうまいこと、仲良く暮らしているのもいいんだよなぁ。

壮介どのの浅はかな試みは全然うまくいかないの。

 

あとがきのこうのさんの言葉、

『貴方の心の、現実の華やかな思い出の谷間に、偽物のおかしな恋が小さく居座りますように。』

という一文は、染み入ってまじまじと何度も眺めてしまった。