クライムズ・オブ・ザ・フューチャー
 
2023年8月3日に試写会にて鑑賞。
 
※ネタバレなしを心掛けますが、多少のネタバレが含まれますのでご注意ください。
 
人間が痛みを感じなくなった近未来。
体内で新しい臓器が生成され続ける病気を抱えたソールは、
ソールの臓器をパートナーのカプリースに摘出させ、ショーとして披露するアート・パフォーマンスを行っていた。
そんな彼らに臓器登録所や警察が接触し、
別の筋からは新しいアート・パフォーマンスの「案件」が舞い込むのだが・・・。
 
クローネンバーグ監督の最新作。
 
ストーリーラインは難解ではないけれど、
予告編や公式HPやSNSなどであらすじを事前に確認するほうが
設定の謎などに気を取られずに物語世界を堪能できると思う。
 
ただ、何が起こっているかストーリーを把握することは困難ではないけど、
内包されているテーマは複雑だし、解釈の余地が大いにある。
グロテスクで残酷な「新しい臓器」の世界。
フェティッシュと陶酔を美しい映像で魅せながら、作品のタイトルは「未来の犯罪たち」なのが素晴らしくクールだよね。

残酷な近未来SFだけど、スチームパンクならぬシルクパンクならぬ、アナログな機械と生体の融合で進化した未来。
 
監督独自のエッジの効いた官能性と感応性に、
くらくらしてしまうな。
 
グロテスクだし、奇異とも取れるような独特の快楽が描かれているので、誰にでも受け止めやすいように開かれた作品ではない。
その分、クローネンバーグ監督のフェティシズムがみっちり詰まっているのでファンは垂涎。
 
 
クリスティン・スチュアートは、

昨今では珍しく中性的でない風貌で出演しているね。

 

レア・セドゥとクリスティン・スチュアートは

二人ともがまったく異なる、個性的な美貌。素敵だ。

 

受付で「新しい臓器」シールが配布されていた。

さて、どこに貼ろう。