ポスター画像(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

 

『シン・ウルトラマン』@TOHOシネマズ日比谷 2022.05.15
 

を観た。

 

すっごく面白い!最高のエンタメ作品。

もう一度観に行きたい。

 

以下、ネタバレを含みます。

 

樋口監督、総指揮の庵野監督を中心に『シン・ゴジラ』制作陣が送る、

ウルトラマンのリブート。

 

タイトルバックでは「シン・ゴジラ」の文字も一瞬は見えたし、

なぜか日本にしか出没しない人知を超えた 「禍威獣」 の存在には慣れてしまった人間たちの様子は、

みんながマスクして引きこもっている異常事態も日常になったコロナ禍とよく似ているし、

前作の大禍であったゴジラも「禍威獣」の一種にしか過ぎなかった、という物語の丸め込み方も好き。

 

前半の早すぎて目で追えない

怒涛の「禍威獣」駆逐の履歴が凄まじい。

あの数分の映像にどれだけ心血を注いだのか、これからの展開にわくわくする冒頭だった。

 

とんでもなく豪華な四段オチの作品で、

あっぱれなエンタメ作品。

 

一幕「禍威獣」駆除→二幕「ザラブ」乗っ取り作戦の打破→三幕「メフィラス」乗っ取り作戦の打破→四幕「ゾーフィ」の人間壊滅作戦の阻止。

 

普通の映画だったら、せいぜい二幕くらいまでの展開な気がするけど、

息つく間もない多層展開も見どころだと思う。

 

山本耕史演じる「メフィラス」が対話によって退いた展開も良かった。

あまりにも胡散臭いメフィラスも、結局は友好的な態度で終わったのも、少し不穏でそれも良き。

異なる文明・立場の相手に対して、対話によって政府内部でも解決するし、外星人とも対話で事なきを得た。

対話による解決は、現実へのメッセージにも思える。

 

配役が妙で、

「メフィラス」役に山本耕史を起用したのが秀逸すぎ。

山本耕史だけじゃなく、主演の斎藤工もそうだし、役者としてのイメージが薄い有岡くんを起用したところも

制作陣のこだわりを感じて好き。

 

長澤まさみが巨大化してガリバー旅行記のように捕縛されるシーンは、

アニメ的なフェティッシュな様相だけど、ちゃんとこのご時世でも実写でやるとこも好ましい。

 

嶋田久作が総理大臣で、岩松了が防衛大臣のジャパンは

帝都物語の加藤に乗っ取られた未来のパラレルワールドかとも思うが、

とにかくわたし好みでしびれた。

嶋田久作、大好き。

 

ディティールでいうと「空想特撮映画」ってサブタイトルが素敵すぎ。

ちょっと後ろ暗い要素を醸し出す、特撮的誘惑。

 

パノラマの街も見ているだけで興奮するもん。

ぞわぞわする好きが詰まった作品。

 

 

 

エヴァファンの妹と観に行ったら、ところどころエヴァという所感を持っていた。

エヴァ初心者のわたしには分らなかった。

ウルトラマンよりも庵野監督を理解したほうがいいのかなあ。