伊坂幸太郎『逆ソクラテス』
を読んだ。
小学生が主人公の短編集。
表題作が白眉。
同世代の小学生の悪戯とは一線を画する、道徳めいた目的をもって独善的な先生に一杯食わせようとする挑戦。
他人の評価にぐらつきそうなときは、
堂々と「僕は、そうは、思わない」と魔法の言葉で武装すればいい。
なんて大人で本質に踏み込んだ小学生だ!と唖然とするし、果敢な倫理的作戦には心動かされる。
小学生の頃はうまく言語化できず、誰もが味わう閉塞的な理不尽さを
作品のこの子たちが成敗してくれてカタルシス!
先生の先入観を打ち破ろうとした試みも、
他人を変えるなんて大人になってもできっこないけれど、
ちゃんと自分に自信をもって人生を切り拓いたという結末に勇気づけられる。
小学生のときの自分に渡したいし、
なるだけ若い人に読んでほしい作品。
どの作品も読後感がいい。