『トランスアメリカ』(アメリカ、2005年)

 

を観た。

トランスジェンダー(セックス)のブリーは、女性へとトランスするための最後の手術を目前に控えていた。

そんな折、かつて関係をもった女性の子どもで実の息子のトビーがニューヨークで拘留されているという情報が入ってくる。

トビーに父親であることを隠したまま、拘置されているニューヨークから地元へ連れて帰るロードムービー。

 

これはLGBTQ映画でも必見の傑作。

 

トビーはトランスジェンダーか男性が演じていると思いきや、なんと女優。

ブリーは女性として認識されているけれど、ふとした時に男性だと見抜かれる・・・という描写の違和感のなさが素晴らしい。

 

電話営業で得た賃金で、適合手術を行うブリー。

人生でもっとも緊張感のある過渡期に、息子と旅をする。

その息子だって実は素直だけれど、品行方正ではなく男娼として暮らしポルノ男優を目指している。

トビーの過去、今現在おかれている状況は悲惨かもしれないけれど、

トビー自身はまだ見ぬ父親に憧れていたり、可愛げがあって好感が持てる性格。

見た目も、美しい。

 

旅の道中で、ブリーは女性ではなくトランスジェンダーということが明らかになって、

図らずもブリーの実家で家族にカミングアウトすることになるけれど、この描写と構成も良い。

家族とのわだかまり、本人は知らないままでトビーを孫として愛するブリーの母親の描写が印象的だね。

 

極めつけは、

トビーがブリーに迫るシーン。

二人で狭い家でも一緒に暮らそうって彼なりのプロポーズが痛切。

親としての愛情をブリーはトビーに注いでいたつもりが、トビーにとってはそれは一個人としての愛情、

自分への掛け値なしの好意と受け止められも仕様がない。

 

再会したときに二人ともが夢をかなえているのが、いいよね。

 

 

ハンバーガーが印象的に出現する。

やっぱりアメリカだから?

食べたくなっちゃった。