『慕情』(アメリカ、1955年)

 

を観た。

第二次世界大戦後の香港。

英国人と中国人の親を持つ女医のハン・スーインは、ある日パーティでアメリカ人のジャーナリストと出会う。

ハン・スーインは未亡人、彼は既婚者。二人の関係は燃え上がるのだが・・・。

 

とにもかくにも音楽が素晴らしい作品。

ゆったりとした上品ながらも情感あふれる主題歌。

香港の美しい叙景、チャイナ・ドレスや異国情緒に満ちた絢爛さもステキだね。

 

この時代に、ハン・スーインの経歴から言って、相当のアッパー・クラスだということが分かる。

香港と中国はまったく別の国という認識も、アジア以外では伝わりにくいのではないかなと思う。

中国・重慶の親戚の家も立派で豪華な家だったね。

今よりもずっと、西洋と東洋の混血が珍しかった時代。留学も一部のエリートにしか許されていなかった時代に、

医学のために留学した女性の医師って、ほんとうに一握りの存在。

 

戦争に翻弄された二人の悲恋って、まあ文学にしても比較的よくあるテーマのように思うね。

話はわりとよくあるメロドラマ。

 

見どころはなんといっても東洋の神秘。

文化的で絢爛豪華なのにわざとらしくない、生活の一部として成り立つような。

あんな鱗粉色のチャイナドレス、なかなか金魚めいている。ゴージャス。

 

まあCGの技術もそうだし、演出もとにかくドラマチックにしようとわざとらしいし、

時代を感じる。

 

「慕情」って邦題がノスタルジックすぎるきらいはあるよね!