『列車に乗った男』(フランス、ドイツ、イギリス、スイス、2002年)

 

を観た。

強盗を働くため街にやってきた中年男と、引退したフランス語講師の老人。

宿が見つからず老人の家に住まわしてもらう中年男は、老人との奇妙な交流を深めていくのだが・・・。

パトリス・ルコント監督作品。

 

これまでの人生やタイプの違う二人の男性の友情を描いていて、

べつに二人は恋人になるわけでもないし親友になるわけでもない。

つかず離れず、それでいて共謀関係のようでもある。

いつも二人で仲良く豪勢な食卓で会話をするシーンなんか本当に、出来すぎじゃないかと思うくらい、

平和で利害関係なんて存在しない親しみある場面だね。

そして極めつけは、森のひんやりとした空気のなかテラスで星を眺めるシーン。

残りの人生すべてがあの瞬間に詰まっているかのような、濃厚でゆったりした時間。

 

青く薄もやがかかったような内省的な映像もステキね。

 

『髪結いの亭主』でもそうだけれど、

ジャン・ロシュフォールがすっごいチャーミングなの。

老人の悲哀と少年のような愛らしさが同居している表情がとても魅力的。

 

もし決行をやめていたら、彼らはともにずっと暮らしたのかな。