『ダンケルク』
を観た。
第二次世界大戦中のドイツ・ダンケルク。
ドイツ兵に包囲され、沿岸部に追いつめられたイギリス軍とフランス軍、35万人を救出した史上最大の撤退作戦。
陸(撤退するイギリス軍)、空(撤退を阻むドイツ空軍を撃退するイギリス空軍)、海(救出に向かう民間船)のそれぞれの視点を、異なる時間軸で描く。
大阪の試写会で鑑賞。
圧巻の映像と音楽!
迫り来るビジュアルと音のインパクトで、臨場感が凄まじい。
独特のアングルや撮影技法で、印象に残るシーンが多い。
特筆すべきは、セリフの少なさ。
登場人物の生い立ちや背景が描かれるのはごく一部で、
絶体絶命の救出劇の緊張感を保ったまま作品は展開していく。
題材となった「ダンケルクの戦い」についての前知識はないけれど、
戦争の真っ只中に、単なる遊覧船である個人の民間船で兵士を助けにいく人々の勇敢さには脱帽。
それも、ちょっとそこまでバカンスヘ!というくらいの軽装で、荒れた海を渡っている。
自由に民間船を動かせる立場の人間といえば、富裕層がほとんどなわけで、
安全な日常を飛び出して自らの意志で救出へ向かう姿はりりしい。
強制された使命感や忠誠心などではなく、
自身の信念や誇りに従う姿にうたれる。
民間船の小船が港に結集したシーンには胸があつくなった。
民間船でのエピソード、
暴走して人を殺めてしまった事実を本人に告げない少年の態度に敬服する。
罪を憎んで人を憎まず。戦争を憎んで人を憎まず。
ストーリーの厚みよりも、
ビジュアルと音響で魅せる映画。
映画とアトラクションのちょうど間にあるような映像作品。
上映前に林先生がダンケルクの戦いを45秒で解説するVTRが流れると、会場がドッと沸いた。
この仕掛けは成功だね。
