{18155C55-9336-4901-B156-D6E9845E775F:01}

松屋町のエクチュア本店にて。


ラディゲ、新庄嘉章訳『肉体の悪魔』

を読んだ。


16歳になったばかりの僕と、19歳のマルトの若い恋。
単なる青春物語と少し違うのは、マルトには出征中の夫がいるということだけ。
少し年上の女性との不倫関係。


早熟の天才ラディゲの処女作。
若々しく瑞々しい感性を簡潔に表す文体は、訓練され尽くした文体のように思える。
これを10代男性が綴ったとなると、そりゃあ天才の名をほしいままにするんでしょう。

少年から青年への移行期、
人生の翳りなんぞ露ほども感じさせない情熱的な恋愛は、
時代が移り変わろうとも感じ入るものがあるね。
若者の恋愛、初めての恋なんてものは古今東西、感傷的なものでしょう。

節の始まりの一文。
格言めいた一文にはハッとさせられるね。
力強いのに簡潔な喩え。
教訓みたいにね、あゝアナタ悟るにはまだ早いお年頃なのに?って思っちゃうけれど、文章の説得力たるや。





二人の幕引きがドラマチックで急展開なのも、メロドラマ風味で古典的な味わいがあるね。