『ハンナ・アーレント』  Hannah Arendt
 
を観た。
 
『イェルサレムのアイヒマン―悪の陳腐さについての報告』の伝記映画。
 
 
この映画、とても好評みたいで、公開から時間が経った今でも、人が入っていたね。
年配の男性が多くて、日経とか読んでる層なんだろうな~といったところ。
 
哲学科の教授と出くわしたのはびっくりしましたがね!
 
 
ハンナ・アーレントといえば、20世紀もっとも重大な女性哲学者のひとりで、
一般的な知名度がどの程度かは知らないが、
哲学・政治学の分野で、いまでも根強い人気を誇る。
 
まあだとしても『全体主義の起源』を読んだことのある層がどの程度いるかは謎だけれど。
かくいうわたしも、途中で挫折したしね。
 
 
うーむ。
まあ、流行るのは、納得がいくけれど。
テツガクテツガクした人じゃなくても、わかりやすく説得力があるラストのスピーチ!
あれだけ見れば、十分ではないか、と。
 
思考停止、考えることをやめるということは、人間をやめるということである、
ってのは、ズシンと胸にくる主張ではあるし。
 
アーレントは、傲慢で冷淡だ、とハンス・ヨナスやユダヤ系の学友に糾弾されるけれど、
頭が切れて物事を見極めて、強い主張をもつ人は、
当たり前に傲慢で冷淡なものだと思うけれど。
突き詰めてものを考えるというのは、そういうものでしょう。
だって、只の人、ではないわけで。
 
ただ、映画として、ハイデガーとの関係をもう少し細やかに描けていれば、良かったのに。
アーレントを語るうえで、ハイデガーとの関係は欠かせないし、
この映画を見た限りでは、ハイデガーはアーレントの恩師かつ元恋人でナチに加担している、くらいのニュアンスしかないけれど、
ハイデガーみたいな20世紀を代表する偉大な哲学者がナチに傾倒するというのは、本当にたいへんなことなんだよ!!!
 
そこらへんを掘り下げてほしかった気がする。
 
うーむ。
アーレントは、まさにアーレントだった!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
秘匿できない。でも、すべてを明け渡すことも、できない。