瀬戸内晴美 「蘭を焼く」
を読んだ。
帰りを気にする、束の間の逢瀬。
帰らなければいけない家があるのよね。
いろんな人を、渡り歩いてきた二人。
男が帰って了った部屋で独り、長い夜を過ごすのよねえ。
都合がいい、風になってしまうの苦しみだわ。
時間が限られていることを意識すると、不思議と濃厚に過ごせてしまうのね。
つかの間の逢瀬って、いやらしくって、素敵ね。ふふ。
まあ、ただ素敵なだけじゃあないんでしょうけれどね。
おなじ家に帰れば、思い出して切なくなることも、置き去りにされたって感傷も、なくなるわ。
でも、それで幸せになれるわけではないの。
こんどは二人っきりの孤独になって、堪え性のない人は、そとに出ていっちゃうんだわ。
瀬戸内晴美の描く恋愛模様は、衝動的で多情で、我慢を識らないところが、魅力だわ。
『恋愛戯曲~私と恋に落ちてください~』 (日本、2010年)
を観た。
てんで駄目だわ。詰らなくって、息が詰りそうよ。
もっと、ちょっとだけ、佳くなるまで、待って。
