『マレーナ』(イタリア、2000年)
を観た。
イタリアのシチリア島。
戦争で夫をうしなった、町中の視線をさらう美しい女。彼女を見守る12歳の少年レナート。
マレーナ役は、モニカ・ベルッチよ。
モニカ・ベルッチは世界一の美女とかイタリアの宝石と云われるだけあって、こういう役にピタリと嵌るのよねえ。
何が悪いというわけではない。
美しすぎる。
人の注目を浴びる、というのは何もいいことばかりじゃあなくて、ことに村っぽい雰囲気のあるところでは、下品な噂にさらされるのよねえ。
女たちは嫉妬して、良いものを売ってくれないし、
男たちは妻やさまざまな面倒を恐れて、彼女を雇わない。
マレーナの本質が、町の人が噂するような、派手好きで愛人が何人もいるようなタイプで、
性格も気丈だったら、なんとか他に道はあったのかもしれないわね。
マレーナは純粋に夫を愛していたし、他の人を誘惑なんかしていないわ。
ただ、マレーナが魅惑的なだけよね。
生きていくために娼婦になるのだけれど、その先も苦しみよね。
町の少年レナートは、マレーナを陰ながらひそやかに愛するのよね。
周りの、露骨で下品なやり方じゃなくって、マレーナを神聖視して、護ろうとするの。
そこは、12歳の少年だから、大人みたいに一人前の男として、っていうわけじゃあないんだけれど、
まもろう、とするの。
最後、
じつは初めて、レナートとマレーナは会話をするのよね。
それで幕を閉じる。
レナートの、忘れられない、初恋の女性。
見てるだけしかできないの。
それって、でも、好きっていう気持ちだけは確かなんだわ。
懐柔されるの、あの人だけがいいの。
