バタイユ、中条省平 「マダム・エドワルダ」 MADAME EDWARDA
を読んだ。
戦慄に満ちた、娼婦との一夜。
バタイユといえば、生田耕作訳や、澁澤龍彦訳よねえ。
マンディアルグの中条訳が読みやすかったもんだから、光文社古典新訳文庫に手を出したのよ。
中条訳は読みやすいのだけれど、生田訳や澁澤訳みたいな高尚さや華麗さには欠けるわねえ。
意図的な差別化。
古典のカジュアル化。
ほんの短い短編よ。
「単刀直入に」というだけあって、簡潔で、すぐにことに及ぶのよ。
一瞬の恍惚と、終わりのない絶望。
ほかの肉体を欲しがるって、生きているってことなのかしらん。
肉、の感覚。肉欲という言葉がまさに相応しい。
生きているものの、匂いよ。それはひどい臭気を放っていて、たいそう甘い。
死が、押し寄せてくる。エロティシズム。
けがらわしい、ってあの人、云ってやりたかった。
