ヒーロー不在の飯事-201110032056000.jpg
ヒーロー不在の飯事-201110032058000.jpg
ヒーロー不在の飯事-201110032158000.jpg

ヒーロー不在の飯事-201110032159000.jpg


アガサ・クリスティー、矢沢聖子訳 『スタイルズ荘の怪事件』 The Mysterious Affair at Styles


を読んだ。


アガサ・クリスティー初のミステリ作品にして、ポアロの初登場作品。


スタイルズ荘を訪れたヘイスティングスは、屋敷の女主人が毒殺される事件に巻き込まれる。

そして、ベルギーから亡命してきた親友・ポアロが、事件の捜査に乗り出すこととなる。



初登場作品ということもあってか、ポアロの奇行が目立つ。

頭がおかしいんじゃないか、という変人ぷりを発揮しながらも、独特のチャーミングさで登場人物たちの隙につけこむのよねえ。


いきなりとび跳ねたり、踊りだしたり、走りだしたり、常軌を逸している。

それでいて、かわいいおじさんね、と評されるマスコット的なキャラなんだねえ。


それに対して、物語の語り手となるヘイスティングスは、

単純で、情に流されるし、推理はてんで的外れ。でも、考え方はとても健全。

『スタイルズ』でも、神秘的な美女にわかりやすーく惹かれていくし、

ちょっとした思いつきや勢いで、プロポーズまでしてしまう。勿論、振られてしまうわけだけれど。


ポアロが徹底的に天才肌の変人であるのに対して、ヘイスティングスは徹底的に実直な凡人なのよねえ。

そのバランスが良い。


『スタイルズ荘』も、トリックはなんでもないようなカラクリだけれど、

人物の描写と関係性がポイントよねえ。





































わたしの絶望的求愛は、さぞや滑稽だったろう。

すこしはあなたを、愉しませることができたかしら?