『ディナーラッシュ』(アメリカ、2000年)

 

を観た。

ニューヨーク・トライベッカ地区の人気イタリアレストラン「ジジーノ」。

オーナーのルイスは、親友エンリコが殺害されたばかりで傷心中だが、

月350万ドルを売り上げ、三か月先まで予約でいっぱいの「ジジーノ」はいつもに増して繁盛している。

ルイスの息子で天才料理長のウード、副料理長のダンカン、

ウェイトレスのマルティ、雑学に花を咲かせるバーテンダーのショーン、

個性豊かな客たちの生き様が交錯する「ジジーノ」の一晩のディナータイムを描く作品。

 

 

 

ジャンルでいえばサスペンス?

いや、レストラン群像劇。

 

 

舞台のレストラン「ジジーノ」

舞台となるレストラン「ジジーノ」はニューヨーク・トライベッカになんと実在するらしい。

しかも、監督のボブ・ジラルディは実在のこの店のオーナーらしい。

レストランオーナー自ら、店の映画を作るって宣伝フィルムに留まりそうだけど、

著名俳優も出演していて、そんな制作背景抜きにしてちゃんと一作品として見ごたえがある。

 

 

キャスト

ウード役のエドアルド・バレリーニは日本人が好きそうな男前。

間違いなく日本で人気になりそうな顔なんだけど、Wikipediaにも英語ページしかないし大作の出演が少ないのか。

ウェイトレス役のサマー・フェニックスは、リバー・フェニックスとホアキン・フェニックスの実妹らしく、

後で調べてびっくり。

顔を見て連想するほど似ているわけでもない。

 

 

サスペンスだと期待すること勿れ

99分で気負いなく観られるのは良い。でも、ストーリーの大半はサスペンスというより群像劇。

エンリコの死から、レストランの情景に移り、

登場人物の人間関係や抱えている問題、てんやわんやで殺気立った厨房、停電というアクシデント、

ギャングのゆすりや面倒な客の対応など、人間模様は楽しめる。

主人公はルイスなので、彼が座る特等席から店の様子が確認でき、ルイスの席からのショットも多いのが特徴。ルイスの席へ様々な人が吸い寄せられるようにやってくるのも面白い。

 

確かにギャングたちに店の経営権を譲るようゆすられるシーンは緊張感はあるし、

彼らが店に訪れてから何が起こるのかハラハラするものの、終盤まで劇的な何かは起こらない。

結末まで観終わってから振り返るとサスペンスというくくりになるんだけど、

中盤は作品の軸部分とは関係のないレストラン群像劇がメインで、この群像劇に引き込まれないから

退屈してしまった。

 

入れ替わり立ち代わり様々な人にスポットが当たるレストラン群像劇が好きな人は面白く観られるのかもね。

もしくは、ギャングが登場するので裏社会ものが好きな人向け。

 

料理

この作品で一番残念に感じるのは、レストラン映画において料理は主役のひとつでもあるはずなのに

出てくる料理がまったく美味しそうに見えないところ。

登場する料理を魅力的に際立たせることはしないで、

あくまでも人間関係を見せることにこだわっているように思える。

 

観ていてお腹がすかないレストラン映画なんて初めてだよ。

実在の店なら、なおさら料理に焦点を当てても良かったんじゃないかと思う。

 

 

 

100分以下の映画を片っ端から観たい人にはおすすめ。