ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』人物事典59(47人目)

 

 

~スメルジャコフ(断片) ~

 

 

◎神様が世界をおつくりになったのは最初の一日目ですよね。で、太陽とか、お月さまとか、お星さまは四日目でしょう。だったら、世界って、最初の一日目はどうやって光ってたんだろうって?【⇒第3編:女好きな男ども3 スメルジャコフ】

 

◎彼は女性を男性と同様に軽蔑しているらしく、女性に対しては礼儀正しく、ほとんど相手が寄りつかないようにふるまった。【⇒第3編:女好きな男ども3 スメルジャコフ】

 

◎もしぼくがまさにその瞬間、それらすべてを試しつくしたすえ、山に向かって、あの迫害者どもを押しつぶしてくれと叫んで、山が連中を押しつぶしてくれなかったら、ぼくはすぐにも疑いをいだかずにはいられないでしょうね。それもあんな、とてつもない死の恐怖のおそろしい瞬間ですよ。【⇒第3編:女好きな男ども7 論争】

 

◎それならぼくはいったいなんのために、おまけになんの得もないっていうのに、敵に自分の皮膚をひん剥かせるんです? 背中の皮膚をもう半分ひん剥かれてるのに、自分が叫んだり喚いたりしてるのに、それでも山は動いてくれないんですよ。そんな瞬間には、もう疑いが起こるだけじゃなくて、恐ろしさのあまり分別だってなくすかもしれませんよ。【⇒第3編:女好きな男ども7 論争】

 

◎まだほんの餓鬼のころにあんな貧乏くじを引かされてなかったら、ぼくはもっといろんなことができたし、もっといろんな知識を学べたんですかねえ。【⇒第5編:プロとコントラ2 ギターを抱えたスメルジャコフ】

 

◎ぼくはもう、ロシア全体が憎くてならないんです、マリアさん。【⇒第5編:プロとコントラ2 ギターを抱えたスメルジャコフ】

 

◎スメルジャコフはいつも何かを聞き出そうとして、なにやら遠回しに、いかにもわざとらしい質問を投げかけてきたが、それがなんのためかときいても答えられず、たいがいはその質問がもっとも熱を帯びた瞬間にふっと口をつぐんでしまうか、まるっきり別の話題に移ってしまうのである。【⇒第5編:プロとコントラ6 いまはまだひどく曖昧な】

 

◎おまえはどうやら、どうしようもないバカらしいな。おまけに、むろん……とんでもない悪党だ! byイワン【⇒第5編:プロとコントラ6 いまはまだひどく曖昧な】