西宮から京都まで歩いてみた(後編)
水無瀬から先は未知の世界。漂うディストピア感。
もっといっぱいウィスキーつくれ。ここはまだギリギリ大阪府。
でも、京都は近い!
対岸には、京阪沿線の街並みが。
新幹線がいっぱい通ります。
そして、ついに京都へ! 勝った!
間違いなく、ここは京都!
喜びもつかの間、かなり厳しい状況。歩行者禁止の道を歩いてしまったトラウマがよみがえる。
車道ではなかったと一安心。こういうところなんだ。
バス停から先は、歩行者にやさしい道になりました。
あの橋を右へ渡って少しもどれば、岩清水八幡。今の私なら、みんなのあこがれ、ひとりで歩いて岩清水八幡宮へと向かったが、門前で引き返してしまった老僧を、追体験できる。
トラックが多かったので、河川敷のサイクリングロードへと退避しました。この道、休憩できる要素がまったくない。なんてストイックなんだ!
バトロワの救援物資
歩きながら、ハンバーガー×2を食べました。マクド滞在時は、イモだけ食ってたんです。
京都は雲の置き方さえ風流でした。
ここで気付いたことがひとつありました。
この道は、橋に全然つながってませんでした。橋の入口まで1キロもあります。1キロもどって1.2キロ進むなんて、心が折れそうです。あきらめます。
橋をくぐると岩があったので、そこに座って休みます。日差しが強くなってきました。
まっすぐ進めば、淀の競馬場あたりに出るようです。大学のころに、競馬場から下宿先まで歩いたことはあるので、あそこまで行けば、生活圏と言っても過言ではない。よし、淀を目指そう。
と思ったのですが、道はゆるやかなカーブを描いて左折。地図によれば、分岐点があったはずなのですが、疲れて散漫になっていたせいか、全然見えませんでしたわい。
分岐を探しに戻るエネルギーは残っていません。予定を変更して、長岡天神を目指すことにしました。
あっ、猫。住宅街の中、地図とにらめっこしながら、最短距離を探します。土踏まずからかかとにかけての左右の壁部分がとっても痛い。あとは全体的に崩れそうな感じの足の疲れ。
そこに、なんだかすごく整備された古墳が現れました。
すごっ。
そう言われると、ありがたい感じがします。京都観光完了!
ここに来て地獄!!
ゴール! 学問の神様へお参りする体力は残っていませんでした。
およそ13時間、65000歩、43キロ。この距離を「走る」人たちが、たくさんいるんだよ。まさに宇宙の神秘ですね。おしまい。