TODAY'S
 
2021年度 大谷中(1次A)

 

大問1:岩瀬成子『くもりときどき晴レル』

 

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――アスパラはぜったいに泣かなかった。でも、アスパラもそのうち、わたしと同じ五年生くらいになったら、悲しいことで泣けるようになる、と思う。自分のことで泣けるようになる、と思う。わたしはアスパラに大きくなってほしくない。大きくなると、きっと泣くぞ、と思う。悲しみがわかっちゃうぞ、と思う。

 

 一般的な知名度はそれほど高くありませんが、傑出した児童文学作家です。読書に慣れていない子にとっては、少し刺激が少ないですが、どの作品も心理描写がすばらしいです。発売7年たって、アマゾンカスタマーレビューは1件のみ。そんな作品を、大谷の先生は埋もれさせないでくれた。本当にうれしいことです。作品をそっと取り出す。あいまいな選択肢で邪魔をしない。これが国語のやり方なんだ。これが国語の物語なんだ。

 ただ、無性にアスパラという子が好きになり、ぐっと感情を抱え込んで耐える。こぶしを握る。そして、主人公と同じく、決然とした気持ちになり、少し強くなった気がする。

 たしかに、心理描写によって、いやおうなしに読者を引き付ける小説は、現代的でないかもしれません。子どもたちは、小さなコミュニティーで触発され合うことを好み、無数の小さなきっかけを浴びせ合いつつ、その相手とは無関係に、能動的に心を動かします。恵まれた現代の子たちは、ぐっと強く心を引っ張らなくても、勝手に自分たちでアガッてくれるのです。大人たちの用意した娯楽コンテンツを享受せずとも、同世代のティックトックを、遠足の駄菓子を交換し合うように、楽しむことができます。小説の中に、そっと自分を重ね合わせる存在を見つけなくても、ユーチューブの中から、容易に波長の合う人間を見つけられます。

 しかし、それがすべてではありません。空間的な密度においては、映像は文字より優れ、時間的な密度においては、文字は映像より優れています。空間にあらわれる具体的で外的なものだけでなく、時間と共に推移する具体的で内的なものもある。そこが「小説」の主領域であり、無二の強みだからこそ、国語の物語読解は、「心情変化」を中心とするのです。ちなみに、論理的文章は、空間・時間に束縛されない抽象的な事柄を、内外両面から論じることができるという強みを持っています。

 

問一 書ける。

問二 選べる。

問三 書ける。

※肯定・否定、どちらから書いても大丈夫だ。

問四 副詞。埋められる。

問五 選べる。

問六 さすがに直後すぎる。

問七 選べる。

問八 選べる。

問九 書ける。

問十 書ける。

問十一 しっかり読めば選べる。

問十二 選べる。

  

 

大問二:橋本治『ちゃんと話すための敬語の本』 

 

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 わたしが人生で最初に買った敬語の本です。漫画ではなく、敬語の本を自分が買うなんて……と、我ながら滑稽な気がしました。敬語は相手と一定の距離を置くためのツールであるという筆者の主張は、一定の説得力があります。大多数がマスクをしている中で、どうしてもマスクをしないと言い張る人がいます。その人に対して、なぜマスクをするのかを、かんでふくめるように説明する感じの内容です。いつでもタメ口でいることは、自分の個性やアイデンティティーにはなりえず、見知らぬ相手にイレギュラーな印象を与えるだけだというお話です。

 

問一 並列と言えるのかは微妙。

問二 直前を書くだけなので、これが問一でいい。

問三 接続詞。選べる。

問四 選べる。

問五 選べる。

問六 選べる。

問七 語句

問八 書ける。

問九 ちょっとヘリクツめいているが書ける。

問十 選べる。

  

 

大問三 

 

ことわざ 選べる

四字熟語 書ける

論理パズルみたいなもの