愛を奏でて
作曲:Ennio Morricone
映画『海の上のピアニスト』登場する曲です。
この映画は監督ジュゼッペ・トルナトーレ、音楽エンニオ・モリコーネという黄金コンビで、映画『ニューシネマパラダイス』と同じ組み合わせです。
大西洋を往復する豪華客船「ヴァージニアン号」。この船で見つかった赤子は名前がなく、あるのは「1900」という呼び名のみ。
彼は船の上で育てられ、ピアノと音楽仲間に出会い、ピアニストとして成長していきます。
ある時レコード会社の人間が彼の演奏を世に広めようとやってきますが1900はろくに話もせずに演奏を始めてしまいます。
その時窓の外に1人の女性が現れ、1900は恋をしてしまいます。
その感情を表現して演奏したのが「愛を奏でて」です。
とても美しく心の昂りを表現したこの曲は、モリコーネの晩年の中でも傑作だと思います。
1900はその後彼女に気持ちを伝えようと船をおりようとしますが、葛藤の末おりることは出来ず、とうとうその人生が終わるまで船をおりることはありませんでした。
ジュゼッペ・トルナトーレらしい丁寧に作り込まれたストーリーとそれを彩るエンニオ・モリコーネの音楽が素晴らしいですね。
カバー画像:Filmarks