小さな空

作詞作曲:武満徹



青空みたら 綿のような雲が
悲しみをのせて 飛んでいった
いたずらが過ぎて
叱られて泣いた
こどもの頃を憶いだした

夕空みたら 教会の窓の
ステンドグラスが 眞赫(まっか)に燃えてた
いたずらが過ぎて
叱られて泣いた

こどもの頃を憶いだした

夜空をみたら 小さな星が
涙のように 光っていた
いたずらが過ぎて
叱られて泣いた
こどもの頃を憶いだした



【補足】

1962年のラジオドラマ『ガン・キング』の主題歌として作曲されたこの曲は、現在様々な編成で演奏されています。

歌の方が取り上げることも多いようですね。


武満徹さんといえば現代音楽、前衛音楽の巨匠というイメージでしたが、こんなに温かで素朴な曲もあるとは恥ずかしながら知りませんでした。



小さな空/東京混成合唱団



小さな空/Clarinet&Guitar



小さな空/倍賞千恵子&栗コーダーカルテット



カバー画像:PHOTO AC