AM8:30
体温36.8度。
熱は、昨晩下がったままの体温だった。
よかった…!グロブリンが効いてるんだ…!
何だか母まで、力がみなぎってくる。
先生の往診。
先生「こんなに早く効果が見られたということは、やはり川崎病だったということだと思います。
グロブリンは、リンパの炎症など他の病気には効かない薬なので…。」
もう、川崎病=ショックという概念は消えていた。
治れば何でもいい。早くミルミルを元気にしたい。
相変わらず川崎病の症状は少なかった。昨日見られたお腹の発疹も消えていた。
ミルミルの体重から計算されたグロブリンの投与量。
一本目のグロブリンが終わり、二本目の投与が始まる。
昨日も一昨日も、全く食に興味を示さなかったミルミル。
解熱して少し体が楽になったのか、大好きなハッピーターンを何枚か食べたがった。
PM15:30
心エコー検査。
現時点で異常無しと言われる。
「早く解熱したからか、血栓もできていない。」という先生の言葉に、また一段視界が明るくなる。
少しずつ、起き上がることが増えてきたミルミル。
首はまだ痛いと言うが、目に見える腫れはだいぶ引いてきた。
PM19:00
家族が付き添いを交代してくれるというので、急遽数時間家に戻ることができた。
家の中は、一昨日ミルミルと家を出た時のままになっていた。
入院ですっかり日常が変わってしまったと思っていたけれど。
突如、涙が溢れた。
ミルミルのエプロンに、手を拭くガーゼ。
幼稚園で作った作品に、満開の笑顔の写真。
どうしてこんなことになってしまったんだろう。
あんなに元気で明るく、楽しく暮らしていたのに。
どうしてミルミルが、こんな大きな病気に罹ってしまったんだろう。
泣けて泣けて、仕方なかった。
早く病院に戻ってあげたいと思うのに、しばらく泣くことしかできなかった。
数日ぶりにシャワーを浴び、ミルミルの着替えを追加で用意する。
まだまだ退院まで時間がかかるかもしれない。
私がしっかり元気に、付いていないと。
思いっきり泣いたら、幾分気持ちも前向きに変わっていた。
ずっと、涙を堪えるばかりだったから。
母の体もデトックスしたかったのかもしれない。
病院に戻ると、一回めのグロブリン投与は無事に終了していた。
心電図も外れて、身軽になったミルミル。
家族が設置したDVDをご機嫌で視聴し、母が部屋に戻っても、一瞥して知らんぷり。
「ミルミル、ただいま!ママ戻ってきたよ。」
しつこく声をかけると、「うん、おかえじ。」と目線だけくれた。
わんわん泣いていたらどうしようと思って、走って戻ってきたのに。
この数日は、いつにも増してママ命だった。何をするにも、ママママでべったり。
肩透かしを食ったけれど、より体が楽になってきたんだと、何よりもそれが嬉しい。
体温も、36.6度。立派に解熱したまま。
このまま元気になれば、思ってたより早く退院できるかもしれない。
嬉しい。とにかく嬉しく、食い入るようにDVDに夢中なミルミルを何度も抱きしめた。
その夜、ミルミルは発熱後初めてぐっすりと眠った。
初めて、「まま、きちい。」とうなされることなく、朝を迎えることが出来た。