金曜、謝罪なし。

月曜、謝罪なし。

火曜、謝罪なし。



『お母さん、参観日にあーにゃんの担任の先生に言って良い?』


『だめ!お母さん怖いから怒っちゃだめ!』


『怒らないよ~。だってあーにゃんの担任の先生は悪くないじゃん?』


…と丸め込んで、水曜の参観日に挑んだ紫だった。



懇談終了後、通学班会から火曜までの事を伝えると、担任の先生はとても驚いていた。


『あーにゃん、そんな事をいう子じゃないし、まず最初の集合場所での事から違うじゃないですか!』

とプンプンでした。


で、Aくんの担任から言われたことを伝えると絶句していた。



紫の言い分は1つだけ。


家庭でも間違ったことをしたら謝りなさいと言ってる。

学校でも子供に悪いことをしたら謝れって指導するならば、自分も勘違いで責めてしまってごめんなさいと謝るべきだろうと。


だから金曜から火曜まで、先生は謝ったかどうかをあーにゃんに聞いていたのだ。


ど正論を突きつけてみた。



なちゅたが3年生の時似たようなことがあったのだが、その時は先生がいろんな子にどうだったか聞いて相手の勘違いだったということが判り、なちゅたは謝罪を貰った事があった。


ちゃんと筋を通してくれたから紫は学校に対して何も言わなかったが、今回は筋が通ってないからね。


あーにゃんの担任の先生は、その通りだと。

本来教師は中立であるべきなのだが今回のAくんの担任は新卒の先生で、自分のクラスの生徒を全面的に信じていたのだろうと。

経験不足で責めてしまった子供達に悲しい気持ちにさせてしまった事を謝られた。


で、取り敢えず伝えた紫はよろしく~と学校を出たのだった。