春は知らぬ間に
さらさら過ぎた

日ごろのぼんやりに拍車がかかり
どっぷりぼんやりしていたら
ウチの小さな庭は 夏前だというのに
緑でうじゃうじゃになっている


誰それの庭木の枝がウチの敷地に入っている

△△さんは散った花を掃かない

○○ちゃんがウチの蕾を折りやがった

あんなに咲いた□□を分けてくれもしない


と、口うるさい

ご近所の姦しいヲバちゃん達を

ばったばったとかわす武勇伝は

母の十八番だったが


不肖の娘であるワタシは

何度も書いてるけど

(いや書いてないかもしれない、忘れました)

庭いじりとか てんで興味なしですが、

ヲバちゃんの吊し上げが恐ろしいし

こんなに 弱っているところに

つべこべ言われたなら

いろいろ心底嫌になってしまうに違いなく


仕方なしに

黄金週間のほとんどを費やして、

草を抜き、肥料を買って

鉢の入れ替えをして

庭じゅうの枝という枝をはらう


はああぁ、あああぁっ

嫌だ嫌だ



そしたら 思い出したのだ

「柔らかいはなみずきの幹は

払った後に防腐手当をしないとね」

とか、言って母がペタペタ何か塗ってたのを


ペタペタが何かは

ちっとも覚えてないのだけど

水を弾けばいいんじゃね?と

仏壇から持ち出してみた

ロウソクの置き場がないので

とりあえず口にくわえて

グラつく脚立から

はなみずきの大枝に手を伸ばしていたら、

姦し連合のヲバちゃんが2人ほど

目を伏せて足早に横を通り過ぎていった


いま ウチは

何人たりとも ケチのつけようがない

そんな具合の仕上げに

キッチリなってますが、


一方で、「▲▲さんのとこ(我家)だけど

○○さん(ワタシ)見たわー、キテルわー」

とか、姦しいヲバちゃん達の

格好の話題にもキッチリなっている、

そのように思います


はああぁ、あああぁっ

嫌だ嫌だ



ダウン三代に渡ってのノコギリ

 刃先がちょっと 欠けてしまった