夢の描き方は人それぞれ。


壮大な絵を描く人もいれば、


ささやかな絵を描く人も。


大小は無いと思ってる。


ただ、日々の過ごし方がそうであって欲しいように、


自分の人生のどこかに、希望を持っていたい。






タイを旅したとき、


抱いた小さな感情。


路上で生活する、一人ぼっちの子供。


体重計を胸に抱えて、


夜、昼間もいたその場所にうずくまって寝る子供。


待ち行く人に声をかけるでもない、


ただ、ただ、体重計を目の前に置いて座り込み、


誰かがそれに乗れば、わずかばかりのお金をもらう。


彼は自分の体重を量ったことがあるのだろうか。


その体重計に乗る待ち行く人の体重と、自分の体重を比べて何を思うのだろう。


名前も知らなければ、誰かがその体重計に乗るかどうかも分からない。


未来は?


夢は?


分からない。ただ、彼の表情からは何も読み取れなかった。






夢には3通りあると思う。


強烈な思いで、絶対に叶えたいと願う夢。


なんとなく、ぼんやりとした、叶うかどうかも分からない漠然とした夢。


そして、その中間のような夢。


言葉では説明し難いが、自分の夢は3番目のそれだ。






日付の付いた夢ではないが、


いつか叶えてみたいと願っている。


小さな国に、小さな、小さな、


学校を作ってみたい。


どこの国かは分からないけど、


子供の未来を少しでも広げるような学校。


授業だけじゃなくて、


この地球にはいろんな世界があるんだ、ということを子供に伝えられる場所。


その子の立っている大地の先に、


地図では分からない世界がある、ってことを。






別にボランティアがやりたいわけでも、


貧困を無くしたいわけでも、


政治家になりたいわけでもなければ、


教育者になりたいわけでもない。


ただ、


ただ、創りたいんだ。


将来の夢を見ることができて、


明日に希望を持てて、


今日という日に目を輝かせることができるような場所を。


直接的、間接的かは問わないよ。


ただ、わずかばかりでもいいから、


自分のやれることをやって、叶うのなら嬉しい。






タイで見たあの光景は、


おそらく未来にも少なからずあるだろう。


でも、できることなら願いたい。


路上で体重計を抱える子供の表情を覗き込んだ誰かが、


俺が昔に抱いたあの感情と同じ感情を抱くことがの無いように、って。